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■ 抵抗は電熱器
これは私の失敗談です。
あたりまえじゃないかと言われそうですが、わかっているようでも時には気がつかないことって良くあるものです。抵抗 R に 電流 I が流れたとき、この抵抗に消費される電力 P は
P = I × I × R
です。
この電力がそのまま熱に変わったとすると、毎秒 J = P/4.19 のカロリーとなります。私の300Bアンプは自己バイアスで、880Ωの抵抗の両端に65Vの電圧がかかっています。この場合、バイアス抵抗の消費電力は 4.8 W です。
このため、毎秒 4.8/4.19 = 1.15 カロリー の熱が生じるわけです。
このバイアス抵抗は50Wのメタルクラッド抵抗で、シャーシーの密着してあります。アルミニウムの比熱を 0.224 とすると毎秒 5.1 ℃ の温度上昇になります。(簡単に書くためにバイアス抵抗とシャーシーの熱伝導は無視しています。)
このためシャーシーは結構温かくなります。熱いと言うほどではないが多少は気になります。
もちろん消費電力が100%シャーシーの温度上昇に費やされるわけではありませんし、発熱と放熱はある時点でバランスされます。しかしバイアス抵抗をシャーシー内部ではなく、放熱板を付けて外側に出そうか、なんて時々思います。