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■退屈な思い出話
私はかつていわゆるラジオ少年でした。中学、高校ではラジオ作り、アマチュア無線にハマリ込んでいました。回路図の見方も配線の方法もヤケドと感電のなかから、自然と憶えていきました。
高校2年生の時、友達に頼まれて初めて作ったアンプが7189PPアンプです。今でも良く憶えています。山水のSW-30-8(出力 トランス)とPV-180(電源トランス)の組み合わせでした。
これがハムからオーディオへ転換するきっかけとなりました。
私の二十代前半はトランジスターアンプ(メインアンプ)なら、準コンプリメンタリーから、純コンプリメンタリーへ移行しつつあった時代です。準コンプリメンタリーなんて今の若い人はおそらく知らないでしょうね。
またサンケンや三洋電機、東芝等各社からメインアンプ用のICが販売されていた時代です。流行に便乗してICアンプを作ったことがありまが、スサマジイほどの音質にうんざりしてしまいました。今思えば、よくあんなものが市販されていたと思います。また雑誌を見てトランジスターアンプも何台か作りましたが、設計が悪いのか作る腕が悪いのか、(たぶん後者)満足できませんでした。
そんな時、大学三年生の時作ったアンプがここに紹介するVT−52アンプです。これによって、はじめて気に入った音質が得られました。なぜか故障せずに、つい最近まで使っていました。
プリアンプの製作(1977年)を最後に、しばらくオーディオとは無縁の生活が続きました。結婚し家庭ができて、時間的にも金銭的にも余裕がなかったこともあります。やがてプリアンプもそうですが、メインアンプも古くなってしまいました。四十代半ばを過ぎて、多少気持ちの上で余裕ができてきましたし、MJ誌を読めばいろいろな製作記事が目に入ってきます。何と言っても、あの300Bが再生産される と言う記事が。 こうして久しぶりに作ったのが300Bアンプです。