閑有日記
閑有日記

小人閑居して不善をなす

パロパロ閑居して、日記をなす



2000年3月1日(水)

工事中
通勤ルート、数日前から工事中の看板が出ていたが・・・・問題なく通ることができた。
今朝も問題なく通ることができた。ところが・・・・

帰宅時、ちょっと様子がちがう。通行止め柵が設けられた。
自動車は無理でも、自転車ならば‥‥何といっても大破した自転車に代わり今乗っているのはマウンテンバイク、少々の悪路はおてのもの。

途中までは問題なかった。しかし・・・・途中からアスファルトは剥がされところどころ溝が掘られている。

だがここまで来たら後へは引けない。不言実行、初志貫徹。


自転車を担ぎながら、遠い街あかりをたよりに、ようようの思いで通り抜ける。

男の信念を通すことの難しさ、途中で引き返す勇気の大切さを身をもって知ることとなった。

2000年3月2日(木)

Y2K!?
今年は400年に一度の特別な閏年。
そんなわけでここにきて、またY2K問題が浮上したようだ。

今年の正月は、自分もY2K問題ではないかと疑われることも体験している。意外と身近にY2K問題は存在するのである。

『パロパロさんの腕時計Y2K問題が起きてるね』

『エッ!?』

ふと腕時計を見る。
腕時計のカレンダーはまだ『31』であった。

2000年3月3日(金)

crow太郎
通勤に使っているサイクリングロードは利根川の河岸を走る。

少し春めいた今朝は、河岸の木立を眺めながら走る。

カラスのつがいがいた。自分の体の何倍もの長さの枝をくわえ、ふらふらになりながら飛んでゆく。
営巣のための材料集めだろう。思わず『がんばれよ』と声をかける。


クリーニングハンガーのような人工素材を使わず、天然素材にこだわるあのカラス。
ただものではない。


自分はそのカラスに『クロ太郎』と名づけた。

2000年3月5日(日)

改造
不注意から自損事故で大破した自転車に代わり、今乗っている自転車はマウンテンバイク。そもそもサイクリングを楽しむ機能に特化しているので、荷台や籠などついていいるはずもない。通勤に利用するには不便であった。

『籠つけようかな』
『マウンテンバイクに籠?かっこわるい・・・・普通Dバッグでしょう。』

もっともだが、粗大ゴミ同様のマウンテンバイク、かっこを気にするようなでもない。
思い切って籠を取り付けた。

心配無用であった。
籠を取り付けたとたん、どこにでもあるようなママチャリになった。

2000年3月6日(月)

通学風景第一話
通勤に利用しているサイクリングロードは、わずか5kmほどの距離であるが、意外に多くの高校生が通学に利用しており、結構なドラマがある。

第一話:ルーズソックス


自分が高校生の時にはとても考えられなかった奇抜なファッション、いや挑発的と言っても過言でない、ミニスカ、ルーズソックス。
自分の高校生時代に流行らなかったことが悔やまれる。

さてオヤジの戯れ言はさておき、今ではごく当たり前のミニスカ、ルーズソックス姿の女子高生がサイクリングロードを利用している。

あの見えそうで見えない(何が?)姿は、朝から刺激が強すぎる。

オッと、また車両侵入防止柵にぶつかるところだった。

2000年3月7日(火)

通学風景第二話
第二話:二宮金次郎


昔の小学校には、薪をしょい、本を読んでいる二宮金次郎の銅像は定番であった。
二宮金次郎がそんなことをしたかどうか、真偽のほどはともかく、勤勉な上にも勤勉であれ。日本人の理想像をビジュアル的に表現するには極めて端的なものであり、小学生でも容易に理解できるものであった。

そんなことはさておき

サイクリングロードを通勤途中、向こうから来る男子高校生。なんと自転車に乗りながら、ハンドルにもたれかかりながら、小冊子を読んでいる。
自転車に乗った二宮金次郎

‥‥二宮金次郎の教えがこんなところに活かされているとは‥‥


熱心に勉強するのは良いが、危険だ。車両侵入防止柵に衝突してするのではないか‥‥
目の周りを紫に染めた高校生の誕生する姿が目に浮かんだ。

2000年3月8日(水)

通学風景第三話
第三話:交換日記


自分の前を並走する2台の自転車。
男女の高校生、カップルで通学である。
交換日記であろうか、ノートを手渡して・・・・

春だね〜若いってすばらしい。

出勤途中のオヤジにはその光景がとてもまぶしく見えた。


オッと、危ない危ない・・・・車両侵入防止柵は野暮だね〜

2000年3月9日(木)

通学風景第四話
第四話:マナー


向こうから真っ白な息を吐いて、高校生がやってくる。
そんなに寒い朝ではないのだが・・・・さすが若いと生き生きして、息も白くなるのかな・・・・

と思っていたら・・・・なんとタバコを吸いながらの通学。

いずれ、あの吸い殻はポイ捨てされるのだろう。

嘆かわしい・・・・(-.-;)y-~~~

2000年3月10日(金)

通学風景第五話
第五話:ヘルメット


通学に利用しているのは高校生ばかりではない。中学生も利用している。これはヘルメットをかぶっているのですぐにく分かる。
高校生に比べきわめて安全運転である。
本を読みながらとかノートの手渡し・・・・ヘルメットの必要なのはむしろ高校生だ。


果ては喫煙運転に飲酒運転

‥‥(-_-;)‥‥

ヘルメットが一番必要なのは自分であった。

2000年3月11日(土)

通学風景 余話
余話


サイクリングロードは通学ばかりではなく、自分のように通勤に利用している人もいる。

その中に、中東アラブ系の風貌の人。いわゆる外国人労働者なのだろう。
故国を離れ、家族に仕送りをしているのだろうか。食生活も違うだろうし‥‥日本の暮らしはたいへんだろう。

名前も知らない間柄だが、いつのまにか会釈をするようになって‥‥
今朝もすれ違った。

『おはようございます』

(-_-;)‥‥てっきり外国人だと思っていた‥‥

2000年3月13日(月)

ホワイトデー前夜
明日はホワイトデー。
お局様は会社で、義理返しのクッキーをかき集めて帰宅したあと、『つばめ』が赤いバラの花束を抱えて来るのを待つばかり。
普段はあまり掃除をしない部屋を片づけ、彼のために煮抜き玉子入のおでんを作っているにちがいない。

『今日休んだのは、その準備だと思うよ』
『パロパロさんの想像力には感心するね』
『そうかな‥‥ごく自然な発想だと思うけど‥‥』
『確かに‥‥それは言える』

・・・・( ̄ー ̄)‥‥こいつも同罪である。

2000年3月14日(火)

ホワイトデー当日
お局様は今日も休み。

『パロパロさんの予想外れたね。今日は義理返しのクッキー集めに来るはずでは』
『いや〜一つ大切なことを忘れていたよ。月曜日は美容院は休みなんだね。そんなわけで、今日は美容院に行ってるはずだよ。『つばめ』を迎える準備はやっぱり万全ででなければ・・・・』

『いつもパロパロさん推理には感心するね。明日、ヘアスタイルが変わっていたらパロパロさんの推理が当たっていたことになるわけですね。』

『たぶん明日は出てこないと思うよ。久しぶりに『つばめ』と燃えるような夜を過ごし、夜明けのコーヒーを飲んで二人で迎えた朝。『つばめ』は太陽が黄色に見えるだろうね、いや紫かもしれない』

『パロパロさん最近欲求不満なんじゃないの』

‥‥(-"-;)・・・・

2000年3月15日(水)

推理
『Aさんはやっぱりつばめのところなんですか?』
職場の若い娘が聞いてきた・・・・そう、今日もお局様はお休みである。

ほとんど冗談で終わるはずの、まったく根拠もない話が、自分の推理が的中したために、きわめて信憑性がでてきてしまった。いや真実なのかもしれない。

明日、ヘアスタイルが変わっていたら・・・・・・・・

自分の推理力が空恐ろしくなってきた。

2000年3月16日(木)

白髪染め
お局様は午前は半休。午後出勤してきた。問題のヘアスタイルは‥‥
あれ‥‥前はどんなヘアスタイルだったかな。髪も前から染めてたっけな?ぜんぜんおぼえてない。

分析エンジニアのA姉さんに聞いてみた。同じ世代の女性同士、そのへんはちゃんチェックしてるだろう。

『先週からあの色だと思いますよ、本人に聞いてみたら?』
『なんて聞くんですか?『白髪ぞめしましたか』って?。A姉さんには聞けても、お局様にはとても聞けない』

『あ〜そう。(-_-;)・・・・私もずいぶんなめられたものね‥‥』

・・・・そう・・・・お局の道は険しい・・・・

2000年3月17日(金)

噂の正体
『パロパロさんおひとつどうぞ』
お局様がチョコレートを配っている。

『つばめ』のプレゼントを職場の人に配り歩いているのかと思ったら‥‥海外旅行に行ってたということで

『やっぱり『つばめ』の話しは、根も葉もない噂だったんだね』
『全部パロパロさんの作り話です』

・・・・そういえばそうであった。

2000年3月19日(日)

重厚作品
自分専用の画廊というのは驚くべき効果がある。絵画創作意欲はいまだ健在。
今年二作目も順調に製作している。

タイトルは‥‥安曇野・雪景色とでもしようか。

雪景色は、もっとも安い白い絵の具であるからふんだんに使える。
ナイフを使って部厚く塗れば‥‥それだけで重厚さが増すというものである‥‥というもくろみは脆くも崩れ‥‥

もしそんなことで重厚さが増すのであれば、今使っているパレットは、超芸術作品になってるはずである。


というわけで、パロパロ画廊に作品を一つアップしました。
お暇な人覗いて見て下さい。感想などカキコしていただければ幸いです。

2000年3月21日(火)

虎の尾
先週は図らずも、お局様特集となってしまったが‥‥その後実はたいへんなことを知ってしまった。

職場のお局様は実はインターネットに接続している。まだ自分がホームページを持っていることも、日記でお局様ネタを書いていることも知らない。

お局様ネタの日記を書くことは、お局様がもし読んだらということを考えると、虎の尾を踏むがごとく極めて危険なことであると言うことは十分承知している‥‥今のうちにお局様ネタを消化して、あとは時間と共に風化するのを待つことにする。

しかし、もしお局様ネタの日記がばれたら‥‥

突然この日記が‥‥いやこのホームページが閉鎖されたら‥‥虎の尾を踏んだ時だと推測されたし。

2000年3月22日(水)

カムフラージュ
お局様もインターネットに接続していたということがわかったので、今のうちにお局様ネタを消化するべく、話を先週の木曜日時点に戻すと・・・・


お局様の『つばめ』騒動は、海外旅行だったということで一件落着するかに見えた。

『いや〜わかんないよ。つばめの存在を悟られないようにするためのカムフラージュということもありうる』
『パロパロさん、無理に話しを作らなくともいいよ、誰も聞いてないから』

‥‥シリーズもので日記のネタにしようと思ったのに‥‥

2000年3月23日(木)

シンパサイザー
なんと、お局様にシンパ(シンパサイザーの略、支援者、共鳴者)がいた。お局様予備軍ともいえる存在で、しかもソフトエンジニア。インターネットの扱いなどは先駆的な存在。幸いなことにまだ自分がホームページを持っていると言う情報はつかんでいないようだ。

ところが、彼女により隣の職場のA氏がホームページを持っていることを嗅ぎ付けられ‥‥以来彼は職場でハンドルネームで呼ばれるという辱めを受ける‥‥

自分の場合は実社会に出ても、決して恥ずかしいハンドルネームではないのでその点は何の心配もないが、お局様にご忠心となると事態は穏やかではない‥‥


このホームページが閉鎖される日が刻々近づいているような気がする。

2000年3月24日(金)

壁に耳あり
自分の作った美術同好会のホームページが、会社のイントラにアップされた。

たいしたホームページではないが、やっぱり自慢したくなる。
さっそく隣の職場に行って宣伝する。(隣の職場にはインターネット仲間がおり、自分のHPも何度か訪れている。)

『これ私が作ったホームページです』
『パロパロさんのホームページに似てるね』

まずいこんな話から‥‥お局様に自分がホームページを持っていることを知られたら‥‥
もう少しで虎の尾をふむような、軽率な行為だった。

2000年3月26日(日)

身近にいるパロパロ
たいへん危険なお局様ネタに果敢に挑戦した理由はただ一つ、それを書くしかネタがないのである。

お局様が自分のホームページを覗くはずもないという慢心もある。
覗く頃はこのネタもずっと過去のものになって、お局様の目に留まることはないだろう。
仮に目を通したとしても、しかもこんな話しはどこにでもありそうな話しである。自分の事とは気付くまいという推理も働く。


‥‥もしこの日記を読んで少しでも心当たりのある方‥‥

パロパロみたいなオヤジはどこにでもいるのです。
そう、職場の窓際でうだつの上がらないくたびれたあのオヤジ、実はあなたの職場にいるパロパロなのかも知れません。

そして同じような『お局様』の噂が‥‥モデルはあなたかもしれません。

2000年3月27日(月)

年増
花粉症のシーズン、特に今日は気温も高く、花粉の飛ぶ量も多いようだ。

分析エンジニアのお姉さんも、鼻クシュクシュ、涙ぼろぼろである。


『誰かにいじめられたのですか』
『パロパロさんに泣かされたのです』

『エッ‥‥俺も罪な男だ‥‥年増を泣かせてしまった』


一言多かった。

2000年3月28日(火)

花粉症
職場の若い衆も花粉症なのか‥‥鼻をズルズルすすり上げている。

『すすらないで、かみなさいよ。風邪?、花粉症?、貧乏性?』

『いえ貧乏性ではなく、本当に貧乏なんです。じつは・・・・・・・・』

エッ!・・・・マジ?・・・・(-"-;)・・・・・・・・これからどうするの・・・・・・・・



オヤジギャグを飛ばしたつもりが・・・・たいへんなことになってしまった。

2000年3月29日(水)

春の噂話
職場の大先輩A氏。齢五十を迎える今日まで、一人身を保つストイックな男

それはさておき

職場の噂好きの同僚が、隣の職場の人の結婚話を聞きつけて言い触れ回っている。

『ねえ聞いた、Bさん結婚んするらしいよ』
『別に不思議じゃないよ、彼は独身だし』
『だってあの人、俺と同じくらいだから35を越えてるよ』
『今の時代男が35超えて結婚しても珍しくないよ、これがAさだったら驚くけど』
『Aさん結婚するなんて聞いたら、俺会社休んじゃうよ』


( ̄□ ̄;)‥‥後ろにAさんが立っていた。

2000年3月30日(木)

御前会議
今日、ひょんなことからこの会社入社して初めて、御前会議出る機会を得た。

理由は割愛するが、自分が偉くなったわけでも特別の功績があったわけでもないし、とんでもない失敗から査問を受けたわけでもないことを申し添える。

奉職18年。はじめて足を踏み入れる御前会議室。こんな豪華な会議室が存在したとは・・・・

周りをみると本部長、事業所長、部長等のお偉方が居並び・・・・
熱心に討論しているもの、メモを取るもの、目を閉じたまま聞き入るもの(居眠りをしているのかもしれない)配布された資料の重ね順を変えたり、裏返したりしているもの。


窓の外に視線を向けると、そこには陽春の陽射しが・・・・


『パロパロ君、君はどう思うのかね‥‥』

不意に向けられたこの質問・・・・・・・・時間が止まった。

2000年3月31日(金)

モバイルキッド
春休み、サイクリングロードから学生は消え、犬の散歩とウォーキング楽しむ人がちらほら。

そんな中、向こうからきたのは、中学生? いや・・・・小学校高学年かも。

ゲームボーイをやりながら自転車運転・・・・小学生のモバイラー、モバイルキッドか

栴檀は双葉より芳し・・・・と言いたいところだが・・・・危ないことをするものだ。
・・・・自転車に乗りながらゲームボーイをする輩に、賢いやつがいた試しはない

確かに・・・・間の抜けた顔をしていた。

palo@wind.ne.jp
Akiary v.0.51