閑有日記
閑有日記

小人閑居して不善をなす

パロパロ閑居して、日記をなす



1999年12月1日(水)

ソリューション
朝、場内放送で親会社の社長メッセージが流れた。関連下請け会社の平社員にとっては顔は写真でしか知らない雲の上の存在である。
その人からのメッセージ、ありがたい話なのだろうが、意味が分からない。

‥‥顧客ニーズに対するソリューションの提供 なんたらかんたら‥‥

『ソリューションって何、この頃よく聞くけど』
『オレ、学校で化学やってたからわかるけど、溶液の事だよ』
『へぇ〜、溶液のことなんだ。そんなもの欲しがるお客さんがいるんだ、何の溶液なんだろうね』

後になってソリューションとは解答とか解決法という意味であったということを知る。

こんな社員は真っ先にリストラの対象なのだろう。首の周りが涼しくなるのを覚えた。

1999年12月2日(木)

合格証
先日の泊まりがけ研修(11月9日日記参照)の合格証が発行されたらしい。
研修の最後に簡単な試験(と主催者は言っていたが、決して簡単ではなかった。自分の生涯の中で5本の指には入ろうかという難問、奇問の連続)があり、それに合格したものだけに与えられる名誉の証し。まだ自分の手元に届いてないので、未確認の情報である。

竹刀を持った鬼軍曹のような教官に絞られながら
もとい、絞られる夢をみながらの研修。
18名受講して2名の人が不合格だったとか。

その2名の中に自分は含まれないと確信している。

・・・・が‥‥なぜ合格証は来ていないのだろう?

1999年12月3日(金)

掃除当番3
今週は掃除当番の週で、隔日に担当が回ってくる。
天気予報では冬型の気圧配置が強まり云々‥‥ということは向かい風が強いということ。
過去2回の失敗を教訓に、今日は朝ネットもそこそこにいつもより30分早く家を出た。

ところが今日に限って風がない。もう少しで会社に着くという頃になって急に風が強くなってきた。どうやらこの時間から吹き始めるらしい。
そんなわけでいつもより30分早く着き、掃除を始める。掃除担当メンバーが揃う頃には掃除は終わってしまった。

‥‥割を食ったような気分になったのは気のせいだろうか‥‥

1999年12月4日(土)

手作りケーキ
自転車通勤していると、サイクリングロードの所々に犬の糞が目立つのである。飼い主のモラルが疑われる。

・・・・閑話休題・・・・それはさておき

昨日、従業員福利厚生活動の一環として、ケーキ作り教室が催された。
参加記念品として手作りケーキセットが配られる。手作りケーキセットといっても、単にデコレーションするだけのもので、スポンジとホイップされたクリーム、デコレーション用のオブジェ。
さっそく家でトライしたが・・・・クリームの絞り口が外れて、デコレーションがうまくいかない。絞り出されたホイップクリームは、真っ白ではあるが大きさといい形といい、表面の凹凸ぐあい、まさに犬の糞そのもの。

犬もバリウムを飲ませるとこんな糞をするのではないかな?

そんなことを考えながら食べた手作りケーキは、また格別な味がした。

1999年12月6日(月)

図星
入社が同期の女性の同僚が、隣の職場にいる。未婚であるが、お局という感じではなく、いまだ清楚なお嬢様の雰囲気を残している。
環境分析のエンジニア、自分の勤める工場ばかりでなく他の会社の仕事もする。
今度の仕事先は前橋にある某社

『あそこは若い女の子がいっぱいいるんだよね』
『そうそう、でも私は若い女の子には興味ないから』

『ああ〜若い男に興味があるんだ』

『・・・・失礼ね!』

図星だったようである

1999年12月8日(水)

助手志願
環境分析エンジニアの同僚(同期入社の女性である)
今日前橋の某社にうち合わせに行ってきた。
重い機材の搬入、サンプリングポイントの決定等、事前に調整しておく必要があるらしい。
助手を一人連れて行くそうだが、女性にはつらい重い荷物の搬入もある。

『行ってきましたか』
『ええ、力仕事が多くて、パロパロさん代わりにやってくださいよ。』
彼女の仕事は国家資格が必要で、当然自分が代われる訳はない。

『若い女の子がいっぱいよ。スカートだってこ〜んなに短くて・・・・』
『エッ・・・・』

・・・・自分を助手に雇ってはもらえないだろうか・・・・

1999年12月9日(木)

和風甘味処新年会
例年そうであるが、いろいろな集まりで忘年会が行われるので、今年は職場では忘年会はやらない事になった。その代わり新年会を行うこととした。
そのミーティングで、自ら甘党を名乗る自分は、和風甘味処新年会を提案した。

酒の好きな連中はいいが、付き合い酒組みは、いつもつらい思いをしている。左党の人々に付き合い甘いものを体験してもらい、付き合い酒の辛さを疑似体験していただこうという趣向である。

『まずは、蜂蜜で乾杯。羊羹、最中、まんじゅうは必須。ぼたもち、おはぎのたぐいも欠かせません。落雁などは目でも楽しめる逸品が欲しいですね。余興として羊羹一棹一気食い、遅れてきた人には、お汁粉の駆け付け三杯という趣向はいかがでしょうか。』

参加者の表情が、みるみるうちに曇ってゆくのがわかった。

1999年12月10日(金)

賞与支給日
今日は自転車で通勤する必要性を感じていた。ボーナスが支給され、退勤時ルンルン気分でマイカーを運転すると、注意力散漫になり事故を起こすというこを聞く。楽しいはずのボーナスサンデーが一転して悲惨な日曜日にならないようにという賢明な判断である。

たいした額ではないのだが、ボーナスをもらうと気が大きくなる。自転車のペダルも軽い。いつも渋滞で渡るのがたいへんな道も、この通り。

SCREECH!‥‥BANG‥‥『気をつけろ、バカヤロー!』
『Ah!!!‥‥ ( ̄□ ̄;)』

   ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

ボーナスをもらった後は、交通事故に気を付けなければならないというのは正しい判断であった。

1999年12月11日(土)

マッチ売りの少女
ホームセンターの飲料販売コーナーにマネキンというのだろうか、『どうですか』と試飲を勧めて売る販売員がいた。
スーパーなどではよく、そこそこの年齢のおばさんがやっているのをみるが、この販売員はかなり若い女性であった。
もともと食料品のコーナーは少ない店、ハンマーやスパナを求めに来るようなような客ばかり。ほとんど興味は示さない。

一生懸命に『・・・・いかがですか』という声。
明るい声であるが、どこか悲壮感がにじみ出ていた。まるでマッチ売りの少女のようであった。

そして営業成績は、まさにマッチ売りの少女であった。

1999年12月13日(月)

別荘
先週末、金曜日にボーナスが支給された。当日は混んでいた工場内のATMも今日は利用者もまばらである。
そんなATMの前で、以前同じ職場だった、A子さんに会う。

『ボーナスいっぱいもらいましたか?』
『いえ。そんなにもらえるはずないですよ。パロパロさんこそいっぱいもらったんじゃないですか?』
『そうね〜、今度軽井沢に別荘でも買おうかと思って』

『( ̄□ ̄;) ・・・・ まじめに聞くんじゃなかった』

1999年12月14日(火)

Y3K
Y2K問題で石油ストーブが売れているらしい。電気が止まったら、ファンヒーターは使えなくなる。備えあれば憂えなしとは思うが‥‥
自分の職場にも買おうと思っている人がいた。

『起きるか起きないかわからない問題で、もし起きなかったらまず使うことのない無用の長物、買っても仕方ないんじゃないですか。』
『その時はY3Kの時に使うよ』

なんと先を見通した読みであろうか。

だがY3Kの頃には石油も枯渇してなくなっていると思うのだが‥‥

1999年12月15日(水)

在野の博識
同じフロアにいる、同期入社のA氏。知識豊富で思慮が深い。自分は彼を密かに在野の博識と呼ぶ。

『Y2Kで預金通帳も記帳しておいたほうがいいんだって?私の通帳、もう記帳するスペースがなくなっちゃってさ。』
『何が起こるかわからないからね、作りかえておいたほうがいいと思うよ。』
『でもさ、誤作動といういうこらいだから、ゼロが二つ三つ増えるという誤作動もあるんじゃないかな。密かに期待しているんだけど。』
『データが消えることはあっても、そんなことは絶対ないよ。そんなこと期待するくらいなら、宝くじ買った方がずっと現実的だと思うよ』

半休取って行った銀行の宝くじ売場の旗が、妙に現実的に見えた。

1999年12月16日(木)

決意
自転車の走行距離計が累計で1450kmとなった。ずいぶん走ったものである。ここまで来たら今年中にきりの良い、1500kmにしたいものである。4日間自転車通勤すればおつりの来る距離。明日も自転車通勤がんばろう。
一夜明けて、今朝は一段と冷える。起きるのがつらい。『寒いけど、今日は自転車で通勤するぞ』
私の決意は固い。
天気予報では『各地とも今年一番の冷え込み‥‥』私の決意はこんなことでは揺るがない。
私の決意は固い。
ファンヒーターのスイッチを入れた。室温は6℃。外は氷点下の気温だろう。
しかし私の決意は固い。
新聞取りに外に出た。なんと自動車のフロントガラスが霜で真っ白ではないか。
私の決意は固い‥‥だが脆かった。

1999年12月17日(金)

Y2K
今日、自分の所属する部署でもY2K対策を打ち合わせた。
1月4日、休日に出勤してコンピュータシステムの動作確認の他、マイクロプロセッサを搭載しているであろう機器すべての動作確認を行い、1月6日の仕事初めに備えようというもの。
製造メーカーとして、顧客に対して納期の遅延は許されない。備えは万全でなければならない。

『というわけで、パロパロ君は、1月4日の8時30分にに出勤すること』
『みなさんそんなこと言ってますけど、来年になってどうなるかわかりませんよ。電気も水道も止まり、電話は通じない。電車は動かないバスは通らない。それどころか、旧ソ連の核ミサイルが誤作動して、首都圏壊滅なんてことになってるかも知れませんよ‥‥』

‥‥誰も相手にしてくれなかった‥‥

1999年12月18日(土)

空しい風
木曜日に脆くも崩れた自分の決意は、金曜日には見事に復活し、総走行距離年内1500kmを達成すべく自転車通勤を試みた。
覚悟はしていたが、身を切るような寒さと風。これも目標達成のための試練である。これで走行距離は往復14kmであるから1464kmになっているはずである。
今朝確認したところ1450kmまま・・・・( ̄□ ̄;)・・・・なんと走行距離計のセンサーと本体をつなぐケーブルが切れていた。木曜日に駐輪するため大きくハンドルを切った際にケーブルを切断してしまったようだ。

金曜日は苦労はいったい何だったのか・・・・
今日冷たい風が吹く中切れたケーブルをつなぐ作業をしたが・・・・心の中にも空しい風が吹いていた。

1999年12月20日(月)

カレンダー
職場に取引き先の業者さんから、配られるカレンダーが出回っている。

『パロパロさん、カレンダーいかがですか』
『私は、家にはカレンダー掛けていないので、いりません』
『え!じゃどうしてるんですか?』
『日付は、月の満ち欠けで判断してます』

『( ̄□ ̄;)・・・・ パロパロさんはたとえ砂漠の真ん中に行っても生きてゆけますね』

最近自分でもそう感じている。

1999年12月21日(火)

男の真価
この冬一番の寒さ、今日が寒気の底という天気予報。こんな時に自転車通勤ができるかどうかで、男の真価がわかるというもの。
今までは、たいがい全速で走って体力を使い果たし、向かい風に負け、真っ白なフロントガラスにびびるというパターンであるが‥‥

今日は違った。耳や頬がしびれるような寒さ。しかしながら体力を使い果たすこともなく、余裕の通勤。
とうとうやった。何事にも代えがたいこの達成感。

しかしこんなことで男の真価を評価をするのは、世の中広しといえども、自分くらいのものであると気付いていた。

1999年12月22日(水)

認定書
11月8日、9日と泊まりがけで、竹刀を持った鬼軍曹のしごきを受けながらの研修。やっと合格書というよりは、認定書が来た。
大きさはA4サイズだがデザインも紙の質も、すべてがすばらしい。しかも書かれている文字は名前から、何まですべてアルファベット。これだけでも価値があるというもの。

『とうとう来たよ、認定書、ホレ』
『それ何の認定書』
『エッ!!( ̄□ ̄;)』

そういえば、自分は一体何の研修を受けてきたのだろう。

1999年12月23日(木)

年寄りの冷や水
この寒い中、目標の1500km年内走破を達成すべく、今日も自転車で通勤。メーターが壊れていなければ、今日で達成の運びとなる。

世の中が休日であるためか、サイクリングロードに通学の学生はいない。いつもすれ違う外国人労働者風の人とも逢わない。
目に付くのは散歩ともウォーキングともつかない老人。中には転んでも痛くないだろうと思われるような超厚着の防寒態勢で臨んでいる人もいる。

健康のことを考えるならば、もう少し暖かい時間帯にやってはどうか。
まざまざと年寄りの冷や水を見たような気がした。

1999年12月24日(金)

ときめきの聖夜
今日はクリスマスイブ、こんな日に職場の火気点検当番が回ってきた。
残業する人はいないと思うが、終業チャイムがなってもなかなか帰らない。駄ボラこいているくらいなら、さっさとかえって欲しいものだ。

『今日はときめきの聖夜、恋人たちのホーリーナイトです。すみやかに帰宅しましょう』

こんなことを呼びかけても、嘲笑を買うだけであったが‥‥

一人黙々と仕事をしている若者がいる。
『ときめきの聖夜なんて関係ないっすよ!そんなのは若い人の話ですよ・・・・』

心がすさんでいるね。20代でそんなこと言っているようでは・・・・
『ときめきの聖夜』は生涯来ないだろうね。
自分は心の中でそうつぶやいていた。

1999年12月25日(土)

創作意欲
自分専用の画廊ができたということが励みとなり、創作意欲が湧いてきた。秀作が描けそうなそんな気分である。

さっそく製作準備に取りかかる。

まず、アトリエ(そんなもの家にあったっけな?)を掃除しなくては、寒いので暖房も必要だな‥‥。イーゼルを立ててと、筆をきれいに洗おう‥‥手入れが悪かったので、やっぱり熱いお湯で柔らかくしないと落ちないみたい‥‥。パレットは絵の具がたっぷり付いて固まったまま。これは剥がすのがたいへんじゃ。筆洗いもきれいにしておこう。油入れのフタが取れない‥‥何でペンティングナイフがこんなに錆びてるの‥‥あれ‥‥肝心のキャンバスがないではないか‥‥

準備するだけでいやになってしまった。そしてあの創作意欲はどこに行ったのだろう。

1999年12月26日(日)

バーミリオン
画材屋さんに額縁とキャンバスと絵の具を買いに行った。
なんと年末謝恩セール。一部の商品を除き3割引。当然額縁も、キャンバスも絵の具も割引である。
この際、憧れの高い絵の具、カドミウムレッドとバーミリオン*注)を購入した。心うきうきである。

家に帰って落ち着いて考えてみた。この色は花の絵でも描かない限りめったに使わない色である。おそらく使うことのないまま、絵の具箱の片隅に眠ることになるのだろう。

ふと見た絵の具箱の片隅に、油絵を始めた頃に買ったチントのバ−ミリオン**注)がほとんど手付かずで残っていた。

*注)バーミリオン、カドミウムレッド:油絵の具の中でもっとも高い絵の具の一つ。バーミリオンは朱系の顔料、カドミウム系は黄色系の顔料。カドミウム系はカドミウム硫化物を主原料、バーミリオンは水銀の硫化物が主原料。人体に有害。
**注)チント:本物の顔料は高いので、人工的に合成した顔料を用いた絵の具。たいへん安いが、本物に比べ色褪せしやすい。

1999年12月27日(月)

Y2K再び
職場のパソコンにY2K対策のソフトをインストールするよう指示が来た。
しかしながら、指示を聞いてインストールできるような人はごくわずかである。できない人にはインストールできる人が手伝うことに。自分は部長のパソコンをサポートすることになった。

『Y2Kなんて対策しなくとも何も起こらんだろう、ハードディスクのデータだって消えることなどないんじゃないの』
『ですから電気も水道も止まり、電話は通じない電車は動かないバスは通らない。それどころか、旧ソ連の核ミサイルが誤作動して、首都圏壊滅‥‥』

‥‥また黙殺されてしまった‥‥

1999年12月28日(火)

クリスマスパーティ
土曜日の12月25日は会社主催のクリスマスパーティが行われた。
高崎のホテルで、立食形式のパーティであるが、飲み物食べ物はふんだんにあり、豪華賞品の大抽選会も行われる。会費はわずか1000円。パーティ券は当日も購入できる。
しかしながら、土曜日は体調不良、喉が痛い。無理は禁物、ここは自重すべし。
週が明け、職場にもパーティに参加した人がいた。

『抽選会、すごい賞品が出たんだよ』‥‥‥‥どうせ当たらないよ
『特等 DVDプレーヤー』‥‥‥‥そんなもんソフトがなければただの箱じゃないか
『一等 ドリームキャスト』‥‥‥‥そんなマイナーなゲーム機欲しくなんかないわい
『二等 MDプレーヤー』‥‥‥‥持ってても使うことなんか‥‥‥‥
『三等 ‥‥‥‥』‥‥‥‥う〜ん はってでも行くべきであった‥‥

1999年12月29日(水)

仕事納め
世の中の多くの企業は、すでに年末年始の休暇に入っているようである、朝の通勤もすいていた。
普段から仕事に身の入らない自分のこと、こんな日はなおさらである。

パソコンを起動。メールが入っていた。

仕事は16:00で切り上げ、あとは各自身の回りを大掃除のこと。17:00から終礼を行うので1F現場に集合のこと・・・・ということである。
といっても一時間もかけて大掃除する場所などなく・・・・時間を持てあますだろう。

『16:00から大掃除といってもどこ掃除するのかね〜』
『そうだね〜 耳の穴でも掃除しようか』

平和な仕事納めであった。

1999年12月30日(木)

つり納め
夜寝ている時に突然足がつる。あなたはそんな経験はありませんか。

仕事納めだった昨日、久々に3時頃までネットサーフィンして、あちこちのHPに土足で上がり込み、板汚し。
たっぷりと足跡をつけてきてた。さすが3時ころになると眠気を催し、就寝となる。

ぐっすり眠ったが・・・・突然左足がつった・・・・
痛いことこの上なし、布団の上に飛び起きる。寝ていて一番気持ちの良い時間だったのに。時計を見ると、6時少し前。
掲示板、足跡残しの度が過ぎたか・・・・

これが今年のつり納めである・・・・と思う。

1999年12月31日(金)

故郷は遠きにありて・・・・
故郷の母から正月に食べなさいと北海道名産のタコが送られてきた。群馬あたりで売られている手のひらサイズのタコとは大きさが違う。足の太さが子供の腕くらいもある。2本だけであるが、それでもかなりの量である。
さっそく礼の電話を掛けた。

『いや、冷凍して送ろうかと思って2晩置いたけど、しばれなくてよ。』*注)
『2晩置いておいてしばれないんじゃ、その冷蔵庫壊れてるよ』(自分も方言になっている)
『冷蔵庫じゃねぇ、物置だ』
『え! 物置でしばれるわけないべさ』
『馬鹿言え、物置っても、外の物置だぞ』
『‥‥』

群馬に来てはや18年、22年間生まれ育った地の常識を忘れかけていた。

*注)しばれる:凍る、凍結するの意味

palo@wind.ne.jp
Akiary v.0.51