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じゃず雑話


■ リズムとアドリブソロ

ジャズのリズムは、基本的にはスイングのリズムです。黒人特有のリズムです。八分音符を均等に分割せずに、どちらかといえば三連符の前二つがスラーで結ばれていて、そして後ろの音符にアクセントがあります。タタタタタタ・・ではなく、タータタータタータとなります。(下のAとB)

多くのジャズ演奏のスタイルは最初にテーマを合奏し、その後アドリブソロに入ります。「ジャズなんて譜面も使わずに、でたらめやっているだけだ」と悪口を言う人がいます。確かに誰もが知っているような流行歌(いわゆるスタンダードナンバー。)を演奏する場合、譜面は不要です。なぜならジャズ演奏家と言われるような人は、スタンダードナンバー程度なら、メロディーやコード進行ほとんど暗記しているからです。この場合事前に決めるべき事は、ソロの順序と長さ(コーラス数)くらいなものです。その長さもその時の気分で変更されることがあります。

アドリブの最も基本的な展開方法は、曲のコード(和音)進行に基づいてソロをとることです。たとえばその曲がCのコードだけで出来ている曲だとすると(そんな曲は実際にはありませんよ)、基本的にはCのコードを構成する音が使えるのです。

別に難しいものではありません。Cのコードは、基本の音であるC(ド)に、3度と5度上の音、E(ミ)とG(ソ)を合せたものです。(下のC)この場合、ド、ミ、ソの音は無条件に使えます。しかしド、ミ、ソだけではとてもメロディーを作り上げることはできませんし、第一ジャズになりません。それにジャズ特有の不協和音がありません。

Cコードの場合、ド、ミ、ソ以外はすべて不協和音になります。3度上の音が半音下がった場合は、マイナーコードと言い、ド、ミ(♭)、ソはCマイナーと言う名前のコードとなります。Cのコードに7度上の音を合せたコードをC7と表現します。同様にC9、C11などと言うのもあります。

このように基本の音(ド、ミ、ソ)に対していろいろな不協和音があるので、使える音というものはかなりの数になります。言いかえれば使えない音の方が少ないのです。

 

 


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