CDの構造
■CDの製造工程
AD変換された音声信号はレーザーを使ってディクに記録されます。
これは全工程ではなく、割愛した部分もありますが、製造工程はこんな具合です。写真の現像ににています。
またIC(集積回路)の製造工程とも似ています。
ガラスの円盤の表面を研磨し、平坦に仕上げます。 そのガラス板の上にレジスト剤(感光剤)と塗布します。 デジタル化された音声信号をレーザーを使って照射します。
デジタルですから照射する、しない、と断続的になります。レジスト剤を洗い落とす(現像)と所々にくぼみができます。
このくぼみをピットといいます。くぼみに沿ってメッキをするため、電極をつけます。 緑のうすい膜ですがわかるでしょうか?
ぶ厚くメッキします。緑の部分です。メッキはニッケルメッキです。 ガラス板と分離します。
緑の部分がマスターです。スタンパーともいいます。印鑑のようなものです。このマスターを数多く生産すればCDの大量生産が可能になります。
スタンパーにCDとなるプラスチックを流したのが左の図です。 でき上がったCDにアルミニウムの反射膜をつけます。 反射膜を保護するための保護膜をつけます。 この後タイトル等を書いたラベルを印刷します。
■ピット
ピットとは実際の録音部分です。
ピットは1.6μmの間隔で並んでいます。 ここにCDプレーヤーからのレーザー光を反射し、それを受光することでデジタル信号の1と0に変換しているのです。 |
■CDプレーヤーの構造
CDはLPと違って録音は内側から外側に向かって記録されています。したがいまして読取装置も内側から外側へ移動します。
この時ピット(録音されている部分)の間隔は1.6μm。 ですから読取装置も正確に1.6μm間隔で移動しなければならないのです。それをコントロールするのがサーボシステムです。 いかに精密なものかおわかりでしょうか? |
読取装置からはレーザー光がCDに照射され、その反射を受けとります。これが録音信号です。
半導体レーザーで発光された光はビームスプリッターというものを通った後、レンズで束ねられてピットにあたります。 ピットで反射した光はビームスプリッターで曲がり、再び別のレンズで束ねられ、光センサーに届くのです。 |
■DA変換
さて、このようにしてCDの録音信号(デジタル信号)が取り出されました。
CDプレーヤーによっては、このデジタル信号を光ケーブルで直接アンプにつなぐことができます。
アンプ側にデジタル入力がない場合、このデジタル信号をアナログ信号に変換しなくてはなりません。
それがDA変換(デジタル-アナログ変換)です。