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製作編

 


後姿です


■ パーツを集める

パーツ集めも楽しみの一つです。
抵抗は少々古くてもかまいませんが、コンデンサーは新品でなくてはなりません。

出力トランス PMF-15P 2個 ノグチ・トランス
電源トランス PMC-190M 1 同上
チョーク・トランス PMC-115M 2 同上
真空管 6AH4
12AX7
4
4
Tung-Sol
ナショナル
CR類      
ツェナーダイオード 6V 2 石塚電子
定電流ダイオード 1mA
2mA
2
2
石塚電子
トランジスタ 2SC4793 2  
アルミ・シャーシー 300×200×60 1  
その他小物パーツ      
こちらでも一応買えるのですが、新品である保証がないので秋葉原に買出しに出かけました。トランスも買って持ち帰っても良かったのですが、重いので通販にしました。

意外だったのは、電解コンデンサーのブロックタイプ(47μ×2 350V)と、抵抗が200KΩ2Wものが製造中止になったことです。

やむなく電解コンデンサーはチューブラータイプにしました。これでシャーシーのデザインに多少影響が出てきます。

100K2Wは地元で買いました。
お店の売れ残りでしょう。地方ではまだまだ売っています。(笑)

それと参考にしたサイトで紹介されていたトランジスタ、2SC2238も数年前に製造中止とのこと。

コレクタ・エミッタ間電圧(VCEO) 230V
コレクタ電流(IC) 1A
コレクタ損失(PC) 2.0W(Ta=25℃)

20W(Tc=25℃)

電流増幅率(hFE) 100〜320
こちらは代替品は豊富にあるので大丈夫です。今回使ったのは東芝製2SC4793というもので、主な規格は左のとおりです。
2SC4793は本体全部が樹脂で固められているため、シャーシーに直付けしてもコレクタがショートすることはありません。
ただし、もちろん取付け時にはシリコングリスを塗って、放熱効果を高めます。

真空管は12AX7は手持ちで10本位ありますので多少助かりました。
どうも私は電圧増幅管はMT管が好きです。ST管やGT管は好きではありません。

ツェナーダイオード、定電流ダイオードはそれぞれ10本くらいづつ買って作る前に選別します。
方法は下記のとおりです。なお総費用は37,000円でした。

集めた部品 ダイオード(上)なんてこんなに小さいのです
左下はトランジスタ 2SC4793

 

2.レイアウトの検討

自作ですからどんなレイアウトでも良いのですが多少は「法則」というものがあります。順不同ですが、こんな観点からレイアウトしていきます。

(1)重量バランス
(2)見た目のよさ
(3)配線のしやすさ
(4)発熱体(真空管等)の位置
(5)安全性

今回のシャーシーのサイズは300×200とほぼA4サイズなので、A4コピー用紙の上に大きな部品(トランス、真空管)を置いて、ああでもない、こうでもないと思案しました。トランスと真空管の配置が決まれば後はほとんど自動的に決まってしまいます。

代表的なレイアウトには次のようなものがあります。斜線の四角は電源トランス、黒ベタの四角は出力トランス、丸は真空管です。

Aはもっとも一般的なものです。
Bは電源トランスを前に出して前後の重量バランスを改善しています。私の好きなレイアウトです。

Cは出力管を前面にして、その存在を強調しています。
Dは重量も配線も左右対象になります。なぜか私はこのレイアウトは好きではありません。

EはDを基本に電源トランスを前に出したものです。
Fはシャーシーの短い面を前面にする時採用します。これも私は好きではありません。

配線の左右対称性で考えれば、D、Eが良いレイアウトです。前後左右の重量バランスを考えればEになります。他にもいろいろあるのですが、結果としてE方式にしました。これは・・・・今回参考にしたサイトのパクリのようになってしまいました。

別に理由はないのですが、今回はシャーシー前面に取り付けるのはネオン管だけにしました。普通ですとスィッチや音量調節のボリュームがつきます。

おおよそのレイアウトが決まれば、A4コピー用紙に実際の位置を書きこんでいきます。
穴の部分には穴の直径も書きます。(左図上)

ブロックケミコンを使わなくなったので電源トランス(中央)の後方がスペースが空きすぎて、少々マヌケなスタイルになってしまいました。

そこでここに、背後に取り付けるつもりだった電源スイッチとヒューズフォルダを取付けることにしました。

書き終わったらそれをシャーシーにセロテープで貼りつけます。
その後、実際に部品類を置いてみて最後の調整をします。

今回は最初、どうもバランスが悪く、一度ですが全面的に書き直しました。

3.シャーシー加工

シャーシー加工は特別穴あきのシャーシを買わない限り、避けて通れません。これが一番厄介です。考えてみればアンプ作りなんて半分以上は金属加工みたいなものです。
私の手持ち工具は配線用を除いてはお粗末なものです。ごく安物の電気ドリル(簡易スタンド付)、ジグソー、シャーシー・パンチなどがあるだけです。

こんな工具で加工します。金属の粉が出るので加工は庭で行います

左からシャーシーパンチ、ドリル、ジグソー

◆ 加工の鉄則

(1)ドリルで穴を開けるときは忘れずにポンチを打て

面倒がっていきなり穴を開けていたら刃先がすべってシャーシーに大傷がつく、なんてことはよくあることです。

(2)バリ取りはていねいに

(3)あせらない。完成を急がない。疲れたらすぐ休むこと

仕事ではありません。遅れても文句を言う上司はいません(笑)

(4)電気ドリル、ジグソーなど回転体のあるところでは手袋(軍手等)はしないこと

うっかり回転する刃先に手袋がからまると、思いがけない怪我をします。

 

四角の穴は四隅にジグソーの刃が楽に通るくらいの穴を開け、穴から穴へ切って行きます

その後、角の丸みをヤスリで削って直角にします 厄介な直線の穴あけもジグソーがあるので楽です

 

真空管のソケットの穴はシャーシーパンチで開けます こんな具合に仕上がりました

穴あけが終わったら、ネジ止めできる部品を全て取りつけます。ラグ板の位置を決めてその穴をあけます。これで配線のイメージができます。

その後は塗装です。別に塗装をしなくてもかまわないのですが、一応やりましょう。見栄えが良くなります。(もちろん取り付けた部品ははずしますよ)

塗装の前に#180位のサンド・ペーパーで細かくキズをつけてます。塗装のくい込みを良くするためです。それから中性洗剤で手脂を落としてから塗装します。塗装は普通のスプレー式のシルバーです。シャーシーの内側に塗料が入らないようにあらかじめガムテープで目張りをしておきます。

塗っては乾かし、塗っては乾かしと、3回やりました。
充分乾燥したら目張りをとって再びパーツ類を取り付けます。取り付ける時は軽いパーツから取り付けます。

ブロック・ケミコンがないので電源トランス後方(下の左側写真の中央より下側)でのデザインが変わりました。ややマヌケなデザインになってしまいました。でも前からは見えないから良いとしましょう(笑)

この後じ〜っと内部を眺めます。
どのように配線していこうか、イメージを作るのです。

部品をとりつけました。上が前方です 内部

◇ ◇ ◇

4.抵抗、コンデンサーをチェックする

正しく部品表どおりに抵抗やコンデンサーを買ってきたかチェックします。
抵抗は、お店では数cmの小さな箱にぎっしり詰まっていますし、その箱が前後左右に何個も並んでいます。各箱には抵抗値を書いた札がついていますが、必ずしも正しく箱に入っているとは限りません。
うっかり別の抵抗を入れてしまうことも考えられます。

抵抗(上2W、下1W用)

覚え方
  0 黒い礼(0)服
  1 小林一(1)茶
  2 赤いに(2)んじん
  3 み(3)かんはダイダイ
  4 四季(黄)の色
  5 みどり児(5)
  6 徳川夢(6)声(青)
  7 紫しち(7)部
  8 ハイヤ(8)ー
  9 ホワイトク(9)リスマス
小型抵抗には抵抗値は文字として書いてありません。その抵抗値をあらわすカラー・コードがあるだけです。
たとえば左の写真のような具合です。

コードの読み方は、例えば下側の抵抗なら、色が左から茶・黒・赤 ですから、最初と2番目の数字が1と0になります。つまり10です。次に3番目の色は乗数を意味します。赤は2ですから 10の2乗 になります。

このためこの抵抗の値は10×(10の2乗) で1000Ωとなります。
最後の金色はこの抵抗の誤差を意味します(この場合5%)

さて抵抗はテスターでチェックしていきます。
ステレオ・アンプを作る時、抵抗値の誤差(1〜10%位で段階的に売られています。)は結構重要な要素になります。
誤差5%と言うのは必ず5%の誤差があると言うわけではなく、誤差は5%以内と言う意味です。実際に測定したら1%とか、2%だったと言うこともあります。100KΩの抵抗が必要な時。1%誤差の抵抗で実測値が99KΩの抵抗より、5%でもちょうど100KΩの抵抗があれば、後者の方が良いのです。

また左右(ステレオですから)の誤差も重要です。

たとえば100KΩ5%の抵抗を左右の電圧増幅管の負荷抵抗として使う場合、左97KΩ、右103KΩと言うのは望ましい使い方ではありません。

97KΩと103KΩが一本づつ、105KΩが2本あったのなら、105KΩを左右で使う方が良いのです。

例え誤差が目一杯5%の抵抗であっても左右とも同じ抵抗値に合わせる方が良いのです。

とは言え、これはあくまでタテマエです。
抵抗の誤差と同じくらい真空管やトランジスター、FETにも誤差がありますから、それほど神経質になることもないでしょう。コンデンサーも一応導通テストぐらいはしておきます。

紙に抵抗値を書いてセロテープで固定しておきます。後で分かりやすくするためです。

 

5.ダイオードをチェックする

ダイオードは抵抗以上に誤差のカタマリです。

定電流ダイオードを選別するには、1KΩの抵抗と直列に006Pの乾電池につないで抵抗の両端の電圧を計ります。

1mAの定電流ダイオードの定格は0.8〜1.2mAです。1mAの定電流ダイオードなら電圧は1V、2mAなら2Vに近くなる2本を選別します。

ツェナーダイオードを選別する時は定電流ダイオードとは接続方向が異なります。ツェナーダイオードの両端の電圧が9Vに近い2本を使用します。

6.配線

配線はじめる前にシャーシーの内部を何回も何回も見ます。
どういう風にケーブルを引き回そうか、どういう具合に抵抗やコンデンサーを取り付けようか・・・・イメージトレーニングです。

配線はごく常識的にケーブル配線、CR類の順で行います。
半田付は昔は私の特技でしたが、めったやらなくなりましたので、腕は相当落ちています(笑)
ちなみにハンダゴテは30Wと60Wを使いわけ、時々冷却のため電源を切っています。

◆ 配線の鉄則

ケーブル類はきれいに束ねろとか、ハンダ付けは素早く、とかあたり前のことを書いても仕方ありませんので私の経験から出た注意事項を・・・・。おい、そりゃ間違ってるぞ!と言われるかも(笑)

(1)換気に注意

ハンダ付けをすると、あの独特の臭いと煙が出ます。家族の理解を得るためにも、換気には充分気をつけましょう。

(2)ハンダゴテの電源ケーブルに注意

立ち上がって歩き出したら、足がハンダゴテの電源ケーブルに引っかかり、熱いハンダゴテが机から落ちてしまうことがあります。

畳やカーペットが焦げてしまいます。
こんな時、あわてて素手でハンダゴテのヒーター部をつかんだら大悲劇です(笑)

(3)作業現場(?)には部外者を入れるな

発熱体、工具類、高電圧・・・アンプ作りって結構危険です。

(4)お茶を飲む時は離れた場所で飲め。うっかりこぼしたら大変

(5)大抵一箇所くらいは配線忘れがある。よくチェックせよ

忘れやすい個所は 入力端子、ヒーターの片側アースでしょう。

(6)真空管やトランジスタの接続は間違えやすい

配線間違いではありませんが、完成後、通電したら6AH4のプレート電流が流れません。
良く調べたらトランジスタのベースへの配線が外れていました。

(7)ラグ板に配線する時、パーツをからげてはいけない。はずしにくくなるだけだ。

電力増幅段の定電流回路はあらかじめ作っておいてから取付けました。
トランジスターは放熱を良くするためシリコン・グリスを塗ってからシャーシーに取付けます
ケーブル配線です。ワイヤリングなんてしゃれたもんじゃありません(笑)
シャーシーが小さい割には配線は楽でした。

 

抵抗、コンデンサーを配線して終了です NFB調整部 バイアス調整部

 

6.調整

調整はこんなテスターで行いました。どちらもサンワのテスターです。

100Ωの半固定抵抗は0(つまり負帰還は0)、バイアス調整ボリュームは中央にセットしておきます。
スピーカー端子には8Ω/3Wの抵抗をつなぎました。

まず真空管をささずにスイッチを入れ、各部の電圧を測定します。
何回アンプを作っても、初めてスィッチを入れる時は、ある種の緊張感があります。
電流がほとんど流れないため、電圧はかなり高めになります。

一旦スィッチを切ってから真空管を差込み、再度スィッチを入れます。音量調節のボリュームは0にしておきます。
スピーカー端子には安物の壊れてもかまわないスピーカーをつないでおきます。

(1)とりあえず
音量調節のボリュームを少し回して、入力端子にさわってみます。
スピーカーからブーと音が出れば配線はOKです。
抵抗とスピーカーを交換して、左右両側確認します。(交換する時はスィッチは切りますよ)

(2)バランス調整
出力トランスの一次側(上下の出力管のプレート)にテスターをあてて、電位差が0に近くなるよう調整します。私はデジタルテスターでしたが、アナログテスターなら最小レンジで測定する必要があります。片方は0.104V、他方は0.06Vでした。まずまずの値です。

(3)負帰還の調整
正しく負帰還になっているかどうか、確率は五分五分です。
入力信号を加えた状態で、負帰還量調整のボリュームを回していき、出力電圧が小さくなればOKですが、大きくなったり、ギャーと発振したら正帰還になっています。出力トランスの一次側か二次側の配線を入れ替えます。

入力端子を加えて出力電圧が半分になるようにすれば6dBの負帰還になります。
正しくは、オシレーターを使って1KHz程度の正弦波で確認しますが、私はオシレーターを持っていないので、6.3Vのトランスを使い、ボリュームで出力電圧を調整できるようにして簡易(?)50Hzオシレーターとしました。

プレート供給電圧 269V
カソード電圧 25V
プレート電圧 244V
プレート電流(2本分) 59mA
負帰還 6dB
デジタルテスターの周波数特性はすこぶる悪く、50Hzでは出力電圧の絶対値にはかなりの誤差があるでしょうが、出力電圧を半分にすることは相対的な測定ですから大丈夫なのです。

簡単なデータですが、こうなりました。

さてコーヒーでも飲みながらゆっくり試聴しましょう。コーヒーはジャズの友です。

7.試聴

テストに使ったCDは次のとおりです。一応〇ピーしたCDは避けました(笑)

A: Lush Life / Joe Henderson
B: Night Mood / Salena Jones
C: What Is This Things Called Love / Richie Birach

《選定理由》
A:は1曲目の Isfahan の音が抜群に良いのです。ベースとテナーのデュエットで、ベースの低域の厚み、サックスの息遣いがダイレクトに伝わってきます。パットがパタパタする音がリアルで、すぐ間近で演奏しているようです。

B:もサリナの歌声がとても魅力的ですし、伴奏者とのバランスも上々です。
C:はややオーバーな音作りですが、ピアノの音の良さは素晴らしいものがあります。

《結果》

まずSN比の良さは感動ものです。
300Bは直熱管ですから直流点火していますが、どうしてもハム音が取れません。
スピーカーに耳を近づけてやっと聞える程度ですが、それでも聞えるということは気になります。
しかしこちらは耳を近づけてもハムやノイズはまったく聞えません。

Lush Life/ Joe Henderson です。
思わずウーンと唸ってしまいました。
ベースの音質は
300Bとそれほどの違いはなくやや乾いたような音ですが、やはりプッシュプルだけに低域の周波数特性が良いのでしょう。ぐいぐい前に出てきます。しかしテナー・サックスの音はそれほどの違いはないように思えます。

続いてNight Mood / Salena Jones
各楽器の定位(どの位置で演奏しているかよく分かる度合い)は300Bアンプより上かもしれません。
これは差動増幅回路のため、左右のクロストークが充分取れているためでしょう。

最後にWhat Is This Things Called Love / Richie Birach
ピアノの音がとても良いです。音の輪郭、粒立ちがはっきりして、躍動的です。

8.結論

自画自賛になりますが、大変良い音です。今回のアンプは、素材(部品)の高級さという意味では到底300Bアンプの比ではありません。
前述しましたがこのアンプは約37000円でできあがりました。

一方300Bアンプは300000円かかりました。0の数にご注意を(笑)
何しろ真空管300Bは本家WE製で、2本で11万円もしたのです。トランスや、抵抗、コンデンサーもそれなりの「高級品」を選びました。トランスはXE-35-60S、抵抗は金属皮膜1%、コンデンサーはビタミンQ(スプラグ)、ブラック・ゲートが中心です。
この6AH4アンプを聴いて、音質と価格は比例しないものだ、ではあの300000円は一体何だったのか、と思ってしまいました。

低域の良さは300Bアンプより上です。
これは間違いありません。
しかしその理由が、はたして差動増幅回路の恩恵なのか、あるいは出力トランスは小なりとは言え、プッシュプルだからなのか、即断することはできません。なにしろ私の周囲にはアンプビルダーも管球オーディオファンはおらず、聴き比べができないのです。
オーディオショップへ持ちこんで聞き比べるというテもありますが、そんな図々しさはありません(笑)

中高域は音の品位の違いと言いましょうか、明瞭さと言いましょうか、さすがに300Bアンプの方が上です。しかしその差はわずかで、絶対的なものではありません。

コストパーフォーマンスは相当のレベルだと思いますが、「はじめに」で書いたこの文言・・・・・・。

・目からウロコ
・差動増幅の効果絶大
・もうシングルには戻れない・・・・・

好みの違いもあるでしょうが、これは、ちょっと言い過ぎだと思います。シングルアンプに比べて、絶対的な差があるとは思えないのですが・・・・。

参考サイト 情熱の真空管(木村哲氏)
参考資料 現代真空管アンプ25選(黒川達夫氏)
  パワーアンプの設計と製作(武末数馬氏)

■その後

このアンプを作ってから1年が経過しました。音質は明かにVT-52アンプより優れていますし、当初作りたての時は中域は300Bの方が上かとも思いましたが、久しぶりに聞き比べたらこの差動アンプの方が滑らかに聞こえます。

熟成してきたのかな・・・(笑)

同時にトラブルが起こりました。

何気なくアンプを見たら・・・右側の6AH4が2本共プレートが赤くなっているではないか!
音はちゃんと出ているのです。

これはどうしたことか・・・・早速チェックしたら・・・・・。

1.エミッタ電圧が7.5V(通常 5.5V)・・・ってことはプレート電流82mA(35%オーバー)

2.コレクタ電圧が3V(同 25V)・・・ってことはグリッドにも+3Vかけているからバイアス0V!

3.プレート電圧が220V(同 270V)

よく調べたら・・・定電流ダイオードが壊れて機能しなくなっていました。
スペアは何本もあるのですぐに交換したところ電圧や電流は正常にもどりました。やれやれ。

でも、どうしてこんなのが起きたのかしら・・・・。
過電流で赤くなったプレートを見るのは生まれて初めてでした。(2003/7/5)


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