長年チェンソーの修理をしてきた者として、独善と偏見で色々と書いてみたいと思います。
現在国産、外国製含めて完璧な機械は無いと思います。
どの機械を見てみても長所短所があります。
自動車というのは、かなり安定して故障も少なく何年も動きますよね、
これはやはり一流のメーカーが長年培ってきた成果だと思うのです、
また定期点検、車検制度があり、好調に動くための維持を図ってくれます。
その点チェンソーは車検制度が無いので、使うがままになっている場合がほとんどではないでしょうか。
また自動車は負荷回転数が2000〜3000程度で多くの方が乗っているのではないでしょうか。
これに対してチェンソーは無負荷14000回転で、
負荷時は少し下がりますが、8000回転ほどで動いています。
一回の使用量は人によりまちまちでしょうけど、
例えば負荷をかけて30分使用したとすると30×8000で24万回もエンジンが動いています。
仮に一日中使用しての合計時間が4時間とすると、なんと192万回も動くのです。
これが毎日続けば一ヶ月でとんでも無い回数になります、また年で計算したら、
ものすごい数字になります。
これだけ過酷な回数動いている訳です。
なので日々の点検やメンテナンスがとても大事になります、
またガソリンに混合するオイルの質も大事になります。
一日に何十万回もピストンとシリンダーの金属が擦れる訳ですから、
このオイルの差が寿命に大きく影響してきます。
こんなに過酷な使用で何年も動いているのですから、
時々故障するのも無理のないところで、
またメンテナンスをすることが無い方が多いというのも、
故障を誘発する原因になっていると思います。
確かに最近のチェンソーは良く出来ていると思いますが、
あの小さな躯体に色々な機能がコンパクトに詰め込まれていますので、
かなり無理をして動いているのです、
ですのでちょっとした異音が大きな故障に繋がるのです。
少しでも異音がしたら修理店に持ち込んで、大事になる前に見てもらうのが良いと思います。