中禅寺湖代表ホンマスを狙う




ロッド

人気No1は,ウエダCLT1010L。
スミス トラウトトロールもなかなかの健闘を見せている。
口切れを防ぐ為、やや柔らかめを使う。


リール

ABU7000〜9000CLが多く使われる。
ホンマスは回遊魚でスピードが有るため、
ハイスピードモデルも面白い。

軽量化をはかるため、ABU7000のアルミボディーに
日本製ボールベアリングを入れ直す人もいる。

ギヤー比は部品取りしないと直せないので、
7500C3を買ったほうが安く済む。


レットコアライン

18lbがメインに使われている。
一度は12lbや27lbに浮気するが、これに戻る。

私はバッキングラインを入れずに、レットコアラインの鉛芯を5mほど抜き、
バッキング変わりにしている。心配な人はPEラインをバッキングに。

PEの様な伸びの無いラインに、鉛芯を入れたレットコアラインを
メーカーさんには作ってほしい。タックル全体が進化する可能性が有るからだ。


仕掛け

リールに巻いたレットコアラインの先端15cmほどの鉛芯を抜き、
ヤリエ社製極小ローリングスイベル#16を結ぶ。
スナップスイベル、接着剤は一切使わない。

この方法だとルアー交換もそれほど苦にならないし、最強なのだ。
ルアーには必ずスプリットリングを付けておく事を忘れずに。

途中にドジャーを付ける人もいるが、スレるだけだと思っている。


リーダー

一番気を使わなければならない部分だ。
6〜8lb、10m以上と考えた方が無難だ。
スレればスレるほど長くなる傾向にある。

フロロカーボンやフロロナイロンが進化すれば、ヒット時の伸びが
少なくなるので、長さはやはり長くなる傾向に有ると思われる。

現在のフロロは解禁当初の水温3〜5度では硬過ぎて、
ルアーの動きが鈍ってしまう。


ルアー

OXルアーを中心に夜行貝・鮑貝殻・白蝶貝の自作削り出しを
使うトローラーは多い。これがとっても楽しい。

他に5〜7g程度の金属スプーンが多く使われ、貝シートを貼り付け
コーティングし使用するトローラーも多い。その場合下地は圧倒的に白が効く。


ポイント

男体山の裾のを横切る国道120号線側、俗称国道端(コクドウパタ)を
アイドリングやや早引きすればヒットの確率は高い。
仮に下流側の大尻からトローリングすれば、最初のポイントが
「二荒山ワンド」「12番別荘前」「丸山」「だるま石」「13番前」と
ポイントが連続していて狙い易い。

この直線的なポイントに対して、山側と呼ばれる中禅寺湖南側は、
岬の突端付近やや沖目がポイントとなる。

「フランス大使館沖」「本つが」「八丁出島」「小寺ヶ崎」「上野島」「大日岬」
「松ヶ崎」とポイントが続くが、縦にトローリングしたり、横切ったり、
円を書いたりと、いろいろ試してもらいたい。

キャスティングも比較的少ないので、いろいろな技を磨くのにもってこいだ。

キャスティングが居る場合は、「岸から50m離れろ」と言うルールが
有るので注意する事。

船からのキャスティングが以外と守っていないのが心苦しい。


タナ

2mタナが違うと釣れないと言われている。
ホンマスは群で回遊しているため、タナは重要な要素なのだ。

解禁当初から5月中旬までは表水温3〜6度の為、
水深8〜10mが狙い目だ。レットコアラインに換算すると
45ヤードから55ヤードと言ったところで、またそのタナを
キープ出来るトローリング速度が、キーポイントと成る。

水温4度前後は、湖水の比重の関係で大循環
(一回目のターンオーバー)をし、15m以深でやや濁っている。

5月中旬からタナはだんだんと浅くなり、6月中旬の表層釣りを境に
7月下旬では朝夕を除き、水深15〜20mまで潜ってしまう。

また5月下旬から6月中旬までは2回目のターンオーバーのためと、
表層が適水温のため、水深10m以深ではなかなかヒットしなくなる。

    7月中旬からは水深9〜15mあたりに水温躍層が形成され始め、
逆にタナは取り易く成り、お盆の時期まで続く。

    禁漁間際の9月からは産卵体制に入った魚族保護のため、
「13番」〜「松ヶ崎」を結んだ線上より上流側が禁漁区に拡大される。
この時期のタナが最も難しく、表層で釣れたかと思うと水深15mのタナで
釣れたりと、恋いの季節は人間にとっては厳しい時期と成る。


注意点

解禁当初の強風による大波。絶対に無理はしない事。
近くの岸にボートを上げ収ま るまで避難しよう。


3年前の解禁日は大荒れで、3階建ての遊覧船の屋根を、
雪混じりの波しぶきが越えた事が実際に起きた。

私は「丸山」に避難しボートロープを近くの大木に結んでいると、
まさに目の前で大きな波を越えようとしたボートが突風にあおられ、
後ろにそっくり返るようにひっくり返ってしまった。
表水温3度の中、助けを求める6本の腕だけが波間に見え、
「丸山」に有る公衆電話から110番したのも記憶に新しい。

3人は、たまたまネオプレーンの上下を着ていたため助かったが、
私の脳裏には悪夢としていまでも、
その時の事が鮮明に焼き付いてしまっている。


私自身もその前年にやはり大波にもまれ、
マイボート一艘を湖底のモクズにしてしまった。

その日は無風快晴の朝を迎え、「だるま石」「13番」間で
順調入れ食い状態のホンマスを楽しんでいたが、午前8時頃になると
妙に波の波長が大きく成りだし、突然の突風の後、大きく荒れだした。
全速力でボートを降ろした「むじな窪」に逃げたが、
多方向から来る湖独特な波で転覆、50m離れた岸まで泳いた。
ボートはよじれオシャカになってしまった。


祈る安全第一。祈る大魚。漁ではないのだ。

最低限、小型船舶4級免許が必要。

中禅寺湖漁業組合
Tel 0288−55−0271



かわせみ倶楽部事務局発行
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