あこがれの中禅寺ブラウンを狙う




中禅寺湖のブラウントラウト相関図は難しい。大もとを正すと
フレンチとジャーマンに分かれ、各々銀毛化した奴がいるらしい。

私は学者では無いので詳しいことは判らないが、
釣り人としての見た目には、たしかに各々4尾を
並べると4種類に分かれるような気がする。

1.
希少価値から一番人気は赤と黒点をちりばめ、
体色がやや黄色みがかった俗に言う居着きブラウンだ。
フレンチだと言われている。

2.
体色はギンギラギンに輝いているが、
赤点と黒点がはっきり見てとれるブラウン。
フレンチの銀毛化だと言われている。

3.
体色はやや黄色みがかり黒点だけがやけに多い奴。
こいつも居着きだ。ジャーマンだと言われている。

4.
ギンギラギンの体色にやはり黒点だけの奴。
ジャーマンの銀毛化だと言われている。


ちょっと曖昧なのは勉強不足でごめんなさい。

  いづれにしろ、銀毛化したブラウントラウトはホンマスを
狙っていると釣れる事が多いので、
あえて狙うのは逆に難しいため、運に任せる事とする。
 
ここでは居着きを主体に考えてみた。




ロッド


ウエダCLT1010Mが多く使われている。
別にこれにこだわる必要も無く、シーバスロッドのグリップを切っても代用できる。
切らないとリールの位置が高過ぎて扱いづらい。

ホンマス編で書き忘れたけど、10フィート位の長さが無いと、
旋回した時にスクリューにレットコ アラインを巻き付けてしまう
危険性があるので注意したい。

ブラウントラウトは口切れの心配が無いのと、ちょっと大きめで
ボリュームの有るルアーを引くので、ホンマス狙いよりも
やや硬目のロッドと言う事になる。ヒット時のレットコアラインの伸びを考えると
ガッチリと掛かってくれるロッドの方が有利だし安心だ。

 キャスティングと共に、サケ属でありながら
このブラウントラウトを含めたイワナ属には全く通用しない。


リール


ホンマス編と同じ。


レットコアライン


ホンマス編と同じ。


仕掛け


ホンマス編に同じ。

特にドジャーは本来の集魚板の働き以外に
ルアーの動きを補佐するために使われる事が有るが、
動きの良いルアーにすればいいのであって、ブラウン狙いには適さない。

ピンポイントを狙い「釣る」と言う行為からはほど遠く、
「釣れた」のでは無く「釣った」と言いたいのだ。

    現在の中禅寺湖に於いて、ゲームフィッシャートローリング大物派は
暗黙の了解の上で、このドジャー無しとレットコアライン18lb使用が
情報交換の前提となっている。


リーダー


6〜10lb。長さは10m前後で充分だ。
ただし、ブラウントラウトだけを狙うトローラーは少ないので、
あれもこれも狙うトローラーはやや長めに取っている。


ルアー


基本的にはウォッブリングアクション(お尻振り振り)を好み、
スプーンよりボリュームのあるミノープラグを好んでアタックしてくる。

バスプラグでも良く釣れる。他の魚も含め回遊魚はスプ ーン、
居着きはミノープラグという図式が成り立つかもしれない。

カラーも派手めを好み蛍光色にも良くヒットする。


ポイント


スメルト(銀毛化)したブラウンは「国道端」に多く、
居着き型は南側通称「山側」に多い。

「大尻」「フランス大使館前」「本つが」「砥沢」「八丁出島」「小寺ケ崎」
「上野島周辺」「大日岬周辺」「松ヶ崎周辺」「岸ケ渕」と有名ポイントには必ずいる。

     私(池谷)の予想では98年は絶対ブラウントラウトの当たり年だ!狙うべし。
     40〜50cmが多いだろう。外れたらボウズになる。まじめに釣ってくれ。


タナ


ホンマスが群で回遊するのに対して、
大きな群を作らないブラウンには、タナと言う言葉が適切には思えないが、

簡単に言うと9m前後のかけ上がりを狙うのが最も確率の高い釣りとなる。

低水温に強く、高水温にも強い。
比較的水質の悪い処、水通しの悪い処にもいる。

表層で釣れたり、30mのヒメトロ仕掛けに掛かったりと、
へそ曲がりが多いのは人間社会と同じだが、
イワナと同じでよく判らない性格をしている。

   6月初旬に1度だけの速引きヒット期間があり、
レットコア30ydでダム湖のトローリングより速く引き、
反射喰い期間とも呼べる。2週間ほどで終わる。

ヒットした時の衝撃は凄く、
ミノーの中心に入っているステンレス線まで曲がってしまう。
フックはもちろんだ。

タナよりもポイントを重視した釣りとなる。


注意点


どうしてもドン深岸よりを攻めたくなるので、
岸からのキャスティングに配慮する余裕がほしい。
どいてからでも充分釣れる。

中禅寺ブラウンを釣るとブラウン中毒に掛かり、
貧乏になってしまうのでほどほどに。




かわせみ倶楽部事務局発行
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