「正しい会社の辞め方 vol.3」
会社を辞めた後で…
(雑想記その11)

 

 さて、会社を辞めるたK君はこれからの身の振り方を考えなければいけません。
 今回は主な手続きについて説明してみましょう。

 

●会社を辞めるときにもらうべき物

1.退職時に会社からもらうべき書類
  (場合によっては全部もらえない場合もあります)

   「離職票」…失業給付の手続きに必要
   
「雇用保険被保険者証」…失業給付の手続きに必要
   
「健康保険資格喪失証明証」…国民健康保険の手続きに必要

2.退職日までの賃金と給与明細

 これはもらえるのが当然の権利です…(^^;

3.退職金と明細

 退職金がもらえるか否かはその会社次第。
 何故なら
「労働者に対して退職金を支払う義務がある」とは労働基準法には規定されていないからです。
 ですから会社に退職金制度があるかどうかチェックしておきましょうね。 

4.ボーナスと明細

 ボーナス日前に辞めた場合、ボーナスがもらえないと考えるのが普通ですが、ボーナスを賞与ではなく、後払いの賃金とみなせば辞めてからでもボーナスをもらってもいい、と言うことになります。
 但し、
支給日に在籍していることをボーナス支払いの条件としているところもあるのでここら辺で引っかかってしまうと思いますが…

5.年次有給休暇残り日数の利用

 辞めるのが決まってから休む権利を主張するのもなんですが、最後なのですから有給を取ってしまいましょう。
 ちなみに6ヶ月以上勤務していて、なおかつ前年の全労働日の8割以上出勤しているなら、(但し、採用から6ヶ月しかたっていない人はその8割)
最低でも10日の有給休暇が保証されます。これは労働基準法が認めている労働者の権利です。(但し、1993年10月1日以降に雇用された人の場合です。あと勤続年数によって有給休暇日数は最大20日までもっと増えるんだけど、面倒くさいのでここでは詳細は省きます…(^^;)
 また取得した有給は翌年まで持ち越せます、つまりここ2年間は全然休んでない人は、最低でも21日は取れると言うことです。(21日なのは勤続年数によって増えるからです。)

 

●失業給付の手続き

 退職してすぐに再就職するのでなければ是非もらっておきましょう。
 再就職するまでのつなぎの生活費に出来ますから。

 まず前項の、
「離職票」
「雇用保険被保険者証」
 に加え、
「身分証明書」…運転免許証や住民票等で良いでしょう
「写真」…正面上半身の写真、大きさは…忘れたので職安に聞いてね…(^^;
「印鑑」…三文判でかまいません
 を用意します。

 これらを持って自分の住んでいる場所の所轄のハローワーク(職業安定所)に行き、求職者の相談コーナーで「求職票」を作ります。それから雇用保険担当窓口で保険を受けるのに必要な手続きを受けます。(この日を「受給資格決定日」と言う)その時に「払渡希望金融機関指定届」をもらって早めに記入して提出しましょう。

 こららが済んで約1週間後に雇用保険制度や受給についての説明会が行われるので出席します。その時に「受給資格者証」「失業認定申告書」等をもらいます。

 あとは4週間に1度「認定日」があるのでこの日に職安に行って認定を受け支給を待つことになります。(但し、会社を自己都合で辞めた場合3ヶ月の給付制限があるのでこの期間が過ぎるまではもらえません。)

 あと…失業給付受けてるときに職安に内緒でバイト等をしてそれがバレた場合はヤバイ事になります。(具体的には給付がストップ、場合によっては今まで受けた給付金の倍返し)職安は絶対にバレます言ってるけど…結構バレない人もいるみたいだなあ…でも僕は勧めませんよ…(^^;

 それと余談ですが、もうすぐ30、45、60歳になる方はそれらの年齢になってから退職した方が給付日数が増える場合があります。

 

●各種健康保険の手続き

 これは勧めた方がいいのかなあ…国保(国民健康保険の略)の保険料も月に1万円前後かかるんだけど…
 まあいざ、大怪我や病気になったというときのために入っておいた方がいいと思うので解説します。(医者にかかるときに「国民健康保険」に入っていると3割負担、入ってないと全額負担となります、ちなみに会社にいるときに入ってるはずの「健康保険」は1割負担です。)

 会社を辞めると同時に資格が無くなる健康保険の手続きですが、(あっ…保険証は辞める時に会社に返しておきましょうね)普通は国民健康保険に入るパターンが多いです。

 それまで加入していた健康保険の「健康保険資格喪失証明証」(以前の会社に発行してもらいましょう)と「印鑑」を持って、自分が住んでる地区の市・町・村・区役所へ行き手続きをします。

 ちなみに「任意継続被保険者制度」と言う物もあるのでこれで健康保険を継続することもできます。(有効期間は2年ですが)保険料は会社が負担していた分を払うので増額となります。再就職するまでのつなぎとして利用する人が多いです。退職の日から20日以内に健康保険事務所で(組合保険の場合はその健康保険事務所で)手続きしましょう。

 

●国民年金の手続き

 うーん…これも勧めた方がいいかなあ…(平成12年度の国民年金の保険料で月に13,300円とけっこうな金額なんだよねえ…(^^; しかも老後にもらえるかどうかも怪しいという声もあるけど…)まあ将来に備えてと言うことで一応解説します。

 「年金手帳」「印鑑」「離職票等退職日がはっきりと分かる物」を持って自分が住んでる地区の市・町・村・区役所へ行き手続きをします。

 ただし再就職するなら再就職時に厚生年金に再加入と言うことになるので無理に入らない方が得かも。(但し違法だし、厚生年金と国民年金を合わせて40年分払っていないと、老後にもらう年金がその分減っちゃうけどね…(^^;)

 

…とこんな所でしょうか
何か雑想と言うよりは辞めるときの
テクニックみたいになっちゃったけど

次回は番外編で〜正しくない会社の辞め方〜
でも書いてみようかな…(^^;

 

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