高橋清さん(29C)の近況報告

高橋さんは、90歳を迎える前に少し体を崩したと伺っていましたが、今はお元気です。今住んでいるバンクーバー郊外の自宅からアメリカーワシントン州に聳えるMt. Baker(3285m)を眺め、近くの原生林を一日5000歩ほど歩き、好きな木工の仕事の傍ら、時には自宅の仕事場で焼き鏝絵を描いています。

 

薪をくべながら、仙之倉山荘を思い出しているのでしょうか? まさか!

 

Mt. Baker (3285m-ワシントン州USA)

 

 

高橋さんの仕事場

 

 

そして高橋さんの25年に及ぶカナダバンクーバーでの自然保護活動を語っていただいた次のビデオを送っていただきました。                            望月恭一(35C)

 

https://www.facebook.com/watch/?v=10155922033790516

 

このビデオは、バンクーバー政府機関の自然保護部門で働く日系女性が編集したもので、

高橋さんと二人の女性との対話を通して高橋さんの活動内容が、興味深く語られています。

 

以下英語で語られていますが、和訳しましたので参考にしてください。

 

ここ20-30年の間に人口増加により、自然が急激に変化している。この自然を守ってゆくことは、私たちの義務であり、この自然保護のため、一生懸命になって努力してきたことは、私にとって非常に幸いだと深く感じている。

コキットラム在住の高橋清にとって、自然への関心は、日本の田舎に住んでいた時から持ち続けた情熱でした。あるとき、友と一緒になって何か変わったものが飛んでいたのを見つめていたのですが、その時は、とうとうコウモリだとは分かりませんでした。

 

その時以来、私はコウモリに対して非常に興味を持ち始めました。

80年たっても私はコウモリや一般的な自然に対して興味を持ち続けて来ました。

そして、Burke Mountain Naturalists Clubに入会し、バンクーバー首都圏のいろいろな自然公園で、25年間活動を続けました。これは、私にとって、週末の趣味以上のものでした。

 

私は、昼間の70〜80%を自然の中で過ごしました。

毎日? そうです毎日です。

1995キヨシは、いつものように自然公園に訪れ、大切な発見をしました。メトロバンクーバーでは、見たこともないコウモリです。このコウモリの写真撮影にも成功しました。

キヨシはこの大きな耳のコウモリを発見した最初の人です。

そうです。私はその時非常の興奮し、その光景を信じることが出来ませんでした。そのこうもりの名は「タウンゼンドー大耳こうもり」でした。

キヨシはまた、優れた写真家であり、人々から引っ張りだこになるほど人気がある先生でした。

更に彼は、ムラサキツバメの帰巣のとって大切な役割を果たしていたかけがえのない人でした。

彼は、あらゆる種の渡り鳥の巣を、デザインし、組み立て、据え付け、掃除し、監視していました。

渡り鳥の種類は、ムラサキツバメ、フクロウ、ツバメなどたくさんの鳥たちです。

彼はいろいろな鳥の巣をデザインし、鳥たちはそれを喜んで使っていました。

我々はこの地方の自然公園の数百個の巣をつくってきましたね。

そうです。私は、この20年間、約500個を自分一人で作ってきました

すごい数ですね! そうです、でも面白かったです。そしてこの仕事の入り口に立ったばかりだと思っております。“

 

85歳になり、キヨシは、最後の大切なプロジェクトを指揮することになった。このプロジェクトはパシフィックパークランド基金の献金より始まったコウモリの大型の巣屋の建設の企画です。

彼は健康の問題があるにもかかわらず、あえて参加し、常に梯子の上に立っていました。そうです、彼は例外です。 彼はいつもVolunteerして働き続け、私共も、彼がどのようなことが出来るか分からなかったのです。

私の過去の仕事は、動き回ることが必要でした。もうすぐ86歳です。弱ってきました。少しゆっくりするべきと思っています。“  彼は,大きな遺産を残して来ました。大勢のVolunteerの人たちのために確かな道筋を作ってほしいと我々は願っています。

私は幸せです。このVolunteerの仕事のためここカナダにきました。それ以外はほんの付け足しです。

私はメトロバンクーバーの方々に感謝すると同時に、この地域の環境保全を促進し、人々の相互理解を進めることを期待しております。