芳ヶ平 春スキー

日程:2015329()30()

場所:草津天狗山ゲレンデ 〜 芳ヶ平

メンバー:中林(40E)萩原(54Edu)、相川(49S)

 

329日(日) 晴れ 〜 曇り

松井田7:00 ― 8:30草津スキー場9:20 ― 12:50芳ヶ平ヒュッテ13:20 ― 15:00渋峠15:10 ― 15:40芳ヶ平ヒュッテ

 

昨年に続き、芳ヶ平ヒュッテに一泊の春スキーに出かけた。

昨年秋の御嶽山の噴火以降、草津白根山の警戒レベルが「1」から「2」に変更になり、火口から半径1Km以内が立ち入り禁止となり、白根ロープウェー経由で芳ヶ平に滑り込むルートが使えないため、草津天狗山スキー場からスキー登行で入山した。

今年の残雪は多く、草津スキー場はまだ結構な賑わいである。スキー場のパトロールに入山届を出し、第5駐車に車を置いて出発する。

芳ヶ平ヒュッテまでは、静かな雪の林道をのんびり登り三時間半の行程。雪も多く、春山を味わえるコースなので、ある程度の入山者もあるのだろうと予想していたが、結局、行き会ったのは渋峠から下ってきた10名ほどのスキーツアーパーティーと、芳ヶ平ヒュッテに泊まって下山する、ワカンを履いた単独行のみであった。後で、ヒュッテで聴いた話だが、この単独行は季節ごとに芳ヶ平を訪れている写真家で、パンフレット「ラムサール条約登録湿地を目材して」に掲載されている写真の撮影者とのことだった。(因みに、今年6月に、湿地及び水鳥の保全・再生を目的として、芳ヶ平湿原群がラムサール条約に登録される見込みである。)

芳ヶ平ヒュッテに人影がなく、ヒュッテの近くで休んだ後、渋峠まで足を延ばしてスキーを楽しむことにした。わずかだが雪がチラつき始めたなか、渋峠までシール登行。このルートはほぼ夏道通りで、黄色のフラッグも多くみられ、安心して進める。渋峠では、横手山頂へのリフトが運転中で、スキーヤーも見られる。

一服したあとシールを外し、芳ヶ平ヒュッテまで滑り降りた。気温が下がったためか、クサリ気味の雪にしてはスピードが出て、30分で到着した。

 

昨年同様、芳ヶ平ヒュッテは快適だった。シャワーを浴び、ワインで乾杯。ヒュッテの管理人夫妻を交え、話も弾んだ。ランプの灯りに照らされ、ジャズを聴きながらの手作り料理(タコのサラダ、ハンバーグ、フキ味噌)も美味で、静かな時間が流れていった。外は雪が舞っている。明日天候が回復すれば、春スキーを満喫できるに違いないと期待しつつ、布団に入った。

 

芳ヶ平ヒュッテ

 

芳ヶ平ヒュッテ前にて

 

スキーを脱いで「蟻の塔渡り」を行く

 

芳ヶ平ヒュッテの夕食

 

草津 ― 芳ヶ平 ― 渋峠 ― 芳ヶ平

 

330日(月) 雲一つない快晴

芳ヶ平ヒュッテ8:35 ― 10:45池ノ塔山(2217m11:35 ― 12:10芳ヶ平ヒュッテ12:20 ― 12:30展望台13:10 ― 13:45大平湿原分岐 ― 14:20アリの塔渡り ― 14:40登山口

 

期待通りの快晴となった。

今日は横手山が正面に見える池ノ塔山(2217m)に登り、景色と滑降を楽しむ。

ヒュッテから西に雪原を進み、突き当たった尾根から稜線い出て北西方向に進む。ところどころに栂の木が点在するが、スキーの邪魔にはならない。雪に埋もれた国道292号線を越えると山頂は近い。景色も一気に開ける。正面には妙高、その左には白銀の北アルプスが連なっている。南には草津白根山、浅間山、八ヶ岳が見える。さらに富士山の姿を見ることもできた。

京都の大谷高校のノルディックスキー部の一行が渋峠方面から来る。話好きの顧問で、志賀高原で大会と合宿があったとのこと。年中行事らしい。距離スキーではワックスワークが大事であること。道具の進歩が著しいこと。300g位のスキーの軽さには驚いた。しかし、ノルディックスキーでは山スキーの醍醐味であるダウンヒルは苦手だろうなと思いつつ、相槌を打って聞いてやった。

1時間ほど景色と天気を楽しんだあと、いよいよ滑降。登ってきたルートから外れないよう注意し、思い思いのシュプールを描いて芳ヶ平まで下った。

ヒュッテで挨拶し、大平湿原経由で草津まで下った。このコースもまた良い。適度な傾斜の広い斜面で、ふり返ればきれいなシュプールが描かれた白い斜面と真っ青な空のコントラストが印象的だ。

大平湿原から草津への登山道に戻るには、渡渉が必要である。渡渉点はワンポイントで、うまく見つかるか不安だったが、GPSのお蔭で難なく発見できた。この後は、草津スキー場近くの登山口まで、林道をひたすらスキーを走らせた。

 

池ノ塔山への登行

 

池ノ塔山

 

池ノ塔山より鹿島槍ヶ岳 〜 白馬岳

 

池ノ塔山より槍・穂

 

大平湿原への滑降

 

大平湿原から林道への渡渉

 

芳ヶ平 ― 池ノ塔山 ― 芳ヶ平 ― 大平湿原 ― 草津

 

追記: 来年の3月もまた来ようと、宿泊を予約してきた。

宿泊代8,500円+トイレ代100円 (予約金5,000円)

芳ヶ平スキーは1月〜2月の新雪/深雪が魅力らしい。来シーズンは挑戦してみようか。

相川 記