セラ山群とふもとの町St.Christina

 

 ドロミテ、セラ山群の宿は St.Christina という小さなリゾート町。中心から西にバスで二駅のところにあるホテルに5泊した。
Smart Hotel Saslong
はログ風外観の新装ホテルで機能に徹している。フロントは若い女性一人でこなし、ツゥィンの部屋もシンプルでシャワーのみ、最初のボディシャンプーは補充なく二日目からは別途購入。タオルはフックに掛けておくと替えない、壁に タオルの洗浄で洗剤による水汚染を減らそう、という注意書きが貼ってある。
 一方、世界的スキーリゾート、スキー・靴のストックヤードはスライド式のロッカーで多数のスキーがコンパクトに収納できる。また朝食のバイキングもなかなか、チーズ、ハム、スモークサーモン、ピクルス様々、玉子料理は毎朝オムレツを焼いてもらった。
このレストランは夜も営業していて2度利用した。サラダバー、スープ、パスタ、アラカルト様々、味・サービスも十分だった。ホテル代は路線バス券付で€371、このバス券はイタリア鉄道までカバーされている。
中心街まで徒歩15分ほど、SELLA RONDA の基地 SELVA SEISER ALM ORTISEI も近く良いロケイション。

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ホテル、機能に徹しすぎているきらいはあるがまあ快適

 部屋食の食材調達は市街地のスパー、コルティナほどではないが品数は多い。フロントの御嬢さん推奨は中心街ホテルのpizzaレストラン、ここのマルゲリータは最高、ということで最後の晩に予約して3人で出かけた。お店はホテルの一階にある Maciaconi、マルゲリータとイベリコハムのpizza1枚、鶏のソティー・フレンチフライ添え、ビールにワイン。さすが推薦のお店、pizzaも大きなグラスのワインも上々だった。St.Christina の最後の晩餐、良い思い出になった。 
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ホテルから市街に行く途中、右の看板は世界遺産、やや左の山はSASSOLUNGO
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マチャコーニのマルゲリータ

 

セラ・ロンダ(SELLA RONDA

 

 セラ・ロンダはセラ山群40qをゴンドラ・リフトで乗り継ぎ滑り降りて周回するロングトレイル。ヨーロッパ・スキーヤー憧れのコースと紹介されている。我々にとっても今回の目玉コース。


 セラ初日の31日は快晴、セラ・ロンダに向けて偵察と足慣らし。Sさんのプランニングに従いバスでSELVAまで、ここからゴンドラでゲレンデへ。クラストした急斜面を滑り右手のリフトで上がる、手前にはサッソルンゴの岸壁が大きく聳える。この岩塊とセラ山群の間を快適に滑った。昼の白ビールが旨い。午後は早めに切り上げ明日のロングトレイルに備えた。

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セラ山群西側

 夕食は町のスパーでサラダ、ハム、サーモン、チーズ、パン、ビール・ワインを仕込み部屋食。ドレッシングがないのは何故なのか、不思議。今回は部屋食が多いが味・内容など十分満足。

 32日は本番、残念ながら天気は今一。Aさんは単独行、経験者のSさんと3人、SELVAからリフトを乗り継ぎ滑り降りてGARDENA、このへんからオレンジ色(時計回り)のSELLA RONDAの案内板が出てくる。雪が舞って視界の効かないなかオレンジの案内板を頼りにリフトと滑りを繰り返す、やがて賑やかなARABBAに到着。雪が本格的に降り始めてきた、ここのロッジで昼食。地図上ではほぼ半分きたことになる、残り3時間ほどと思ったが甘かった。視界のないなかゴンドラ・リフト・滑りを繰り返し4時過ぎまで、もう終わりかと思ったらまだリフト、おまけに下りはこぶが連続する急坂、チャンピオンコースに紛れ込んだようだ。視界がないのが幸い、何とかクリアして5時を廻ってSELVAに着いた。3年目のスキーヤーには少々厳しいSELLA RONDAだった。単独先行した名手Aさんは我々の半分ほどの時間で周回したという、翌日は反時計回りを滑り、たいしたことないとケロッとしていた、一回り以上の若さもあるか。

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周回完走、くたびれた
 くたびれた喜寿・古希組はホテルのレストランで苦労話を肴に夕食、スパゲッティ・ニョッキスープ・サラダボール、ビールにワイン。
 33日は快晴。この日はSさんと二人、雄大な岩峰、サッソルンゴとセラ山群を存分に眺めながらのスキーとレストランのサンデッキで白ビール、ランチを楽しんだ。

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サッソルンゴ これを眺めながらテラスで旨いビールを飲んだ
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セラ山群
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セラ山群

 

ドロミテ、SEISER ALM

 

 34日はドロミテ最後のスキー。西側のSEISER ALMに行ってみましょうとSさんから提案、サッソルンゴを西側から見られるのは嬉しい。
快晴のなかバスで西のORTISEIまで行き、ゴンドラ乗り場まで少し歩く。ゴンドラでクロスカントリースキーを持った高齢のおばさんに日本からかと話しかけられた、このドイツ人のおばさんは冬の4か月間ドロミテの別荘でスキー、クロカンを楽しんで過ごす、今日は良い天気なのでクロカンを楽しむという。一人悠々自適の老後を満喫している、少し真似をしたいもんだ。
 ゲレンデに出るとサッソルンゴが逆光のなか雄大に聳え、その左にセラ山群、360度の大パノラマ。良いところに来た。
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逆光のサッソルンゴと左にセラ山群
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北側にも3m級の山塊が大きい

 雄大な緩斜面が広がるこのエリアは、素晴らしい景観を楽しみながらクロカンやのんびり雪道歩きを楽しむ老カップル、馬橇などいろんな楽しみ方ができる、ゲレンデも3年目のスキーヤーには嬉しい斜面がほとんど。セラ山群ほどの人気はなさそうだが素晴らしいエリアだ。

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こんな斜面が多い

 11時休憩時の白ビールは最高だった。その後2210mまで登り滑降して12時半、雄大な景観のなかレストランのサンデッキでのんびりビールとランチをいただく、至福のひとときが過ぎた。午後も緩斜面を快適に滑り仕上げはやや厳しい斜面を下りゴンドラ乗り場に出た。

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休憩時白ビールを堪能
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ランチ、スパゲッティとサラダ

 晩はホテルフロント嬢の推薦で市中心にあるpizzaレストランMACIACONI3人で出かけた。お勧めのマルガリータと生ハムトッピングのpizza1枚ずつ、鶏のソティ・フレンチフライ添え、パン様々はフリー。pizzaは流石に旨い、パンはオリーブオイルに浸けていただく、ビール、ワインに良く合う。
ドロミテ最後の晩餐は上々だった。

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インスブルック

 

 35日はインスブルックまでの移動日。St.Christinaのホテルで渡されたバスカードはイタリア鉄道駅 Pont GARDENA までのバス、ここからインスブルックへの乗り継ぎ駅FORTEZZAまでカバーされていることが分かった。利用しない手はない。
9:22
発荷物室のあるバスに乗り込む、1時間ほどで鉄道駅に着いたがドライバーは下りるなという、Sさんいろいろ聞くが「NO PROBLEM」まかせておけと、ずっと先の駅まで。ここで電車に乗り換えた。車内で車掌とやり取りしばし、Brenneroで乗り換えればいいということのようだ。乗り換えは忙しかったがインスブルックに12時着。予定より30分以上早く着いた。「NO PROBLEM」は正しかった、こんなこともあるんだ。チケット代はBrenneroからインスブルック間€7.3と格安だった。
 インスブルックはチロル州の州都で1964年、76年と二度冬季オリンピックが開催されている。中央駅からホテルまでは歩いて直ぐ、荷物を置いて近くの地ビールレストランで昼食。その後王宮見学。15世紀マクシミリアン1世によって創られた壮大な王宮内には女帝マリアテレジアはじめハプスブルグ家の肖像画、家具・調度品が展示され見応え十分。

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金の小屋根;マクシミリアン1世がこのバルコニーから祭りを見学した

 Sさんは折紙名人、ホテルに戻ってウィーンの友人への土産に首振り猫と羽に日・墺の国旗を張り付けた鶴を折ってもらった。良いお土産になった、多謝。
 夜はガイドブックに紹介されていたタイ料理店「THAILIBA」に出かけた。トムヤムクン、ビーフン炒め、焼鳥、グリーンカレーと香草ライス、久し振りのアジアンテイストはビールにもあって旨かった。
 翌日は3時半のフライトでウィーン、他の3人は今日明日とスキー。一人町をぶらついた、まずジャンプ台まで歩いた。開館までは時間がある、展望台はあきらめた。ここから町全体が見下ろせる、その先にはオリンピックコースの雪山が広がっている。町に戻り「山岳博物館」に入ってみたが展示品はほとんどなく期待外れ、近くに中華レストランがあったので入ってみた。中国人ツアー客ご用達の店、でもスープヌードルは煮込みうどんと良く似た味で大満足。

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ジャンプ台、ここで沙羅ちゃんが2012年ユースオリンピックで金メダル
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インスブルックの街並みを見下ろす、雲のなかがオリンピックコース
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具沢山の煮込みうどん

 ホテルに戻りタクシーで空港へ、定刻にテイクオフ、ウィーンに向かった。