33年卒業 2011 秋の山行記録

    行き先 : 乗鞍岳 (乗鞍白雲荘連泊)                     

    年月日 : 平成23年10月6日〜8日(3日間)                

    参加者 : 後閑宏二、閑 春夫、塚越廣治、深澤 進、渡辺欣弥(5名)      

                                            

10月6日(木) 初日                                                                        

長野県平湯経由の3名と岐阜県高山経由の2名が、「ほうのき平」バス停で合流し、13時55分発の定期便で「畳平」バス停へ向かった。

途中紅葉の景色を期待していたが、気候の関係からか、落葉樹林帯は殆んど枯葉化していた。その上濃い霧が立て籠めていて、時折ナナカマドの赤い実を見かけるだけだった。

「畳平」駐車場にバスが着いた頃には霧は殆んど上がり、乗鞍白雲荘には14時45分頃到着した。                                       

       

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白雲荘入口の寒暖計は3℃を示していた。

宿泊の手続きを済ませ、荷物の整理を終えてから、夕食迄の時間があったので、白雲荘近くのお花畑へ散策した。お花畑の中には木道が二列に整備されていた。丁度夕陽が見られる時刻ではあったが、16時近くなった頃から、再び俄かに霧が発生しはじめ、太陽の沈む方角はその霧で全く視界が悪くなり、見事と云われる夕陽は見られなかった。それでも何枚かの写真を撮って白雲荘へ戻った。宿泊者は我々5人だけだった。

夕食を済ませた頃から、外では荒れ模様に変わり、外気温度が冷え込んで来た事が伺えた。身支度して白雲荘から外へ出て偵察したところ、みぞれ混じりの吹雪となっていた。発電機使用の関係で、消灯は21時、常設の寝具だけでは寒さに堪えられず、持参の防寒衣を着用したりして就床したが、強風で叩きつける物音には少々悩まされた。

 

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木道にて

 

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畳平駐車場(2,702m)

 

10月7日  (金) 二日目                                                                 

朝6時に起床した時には、昨夜来の強風は何とか和らいでいたが、寒さは相変わらず厳しかった。

朝食時の6時半の、白雲荘入口の寒暖計は−5℃だった。ベランダの木製テーブル、床板、手摺板は着氷で輝いていた。雲は吹き流れていて、まだ冷え込みは厳しいように伺えた。やむなく暖房ストーブを囲み待機せざるを得なかった。

暫くして時折雲間に青空が見えるようになってきた。白雲荘南側の乗鞍スカイライン、鶴ケ池、大黒岳(2,772m)が見えるようになった。12時半頃「富士見岳入口」辺りまで出掛けることにした。途中着氷した這松や石の面に出来た面白い模様などが見られた。 

         

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着氷した這松

 

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石面の着氷造形美

 

往路途中の道のりでは、大して風は強くはなかったが、富士見岳(2,817m)と大黒岳との鞍部へ 着いた時には、白雲荘方面から吹きつける強風で立っているのが大変の程だった。風速20mはあったろうか?

 

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強風を受けて

 

余り長居は得策でないと、早々に往路と同じ道を辿って30分程で山荘に戻った。17時頃からは雲全体も少なくなり、最下層の雨雲が時々途切れては、青空が垣間みられる様に変わった。

                                

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青空と鶴ケ池

 

    昨夜同様21時消灯で就寝した。この夜は実に静かだった。

 

10月8日(土)  三日目

早朝5時過ぎに起床、身支度して外を眺めると、正に雲一つない素晴らしい快晴だった。このところ、ここ乗鞍では滅多にない天気だと云う。

乗鞍での日の出を眺めようと、富士見岳登山口迄出掛けた。5時25分頃から日の出の兆し、43分頃からは真っ赤な太陽がその姿を見せ始めた。絶好の日の出だった。

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乗鞍での日の出

 

西側へ振り向けば、白雲荘方向の恵比寿岳(右2,831m)不動岳(左2,875m)の上部は朝焼けで素晴らしい眺めだった。 

 

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恵比須岳(右)と不動岳(左)の朝焼け

 

昨夜来の積雪結氷で、長野県岐阜県側とも、バス運行は行われていない、山荘としても状況を確認しているが、朝現在では今後の見通しについては連絡は入っていない。昼近くなれば、確かな情報が入るかもしれないとのことだった。それ迄には戻って来る計画で、肩の小屋まで出掛けた。

富士見岳を廻り込み、若干の登りとなっていた道を進んだ。この道は肩の小屋や宇宙線研究者などの関係者が利用する車道ともなっていて、良く整備され巾のある道路だった。登りの途中で、南アルプス、八ヶ岳、蓼科が見えたが、残念ながら富士山は見えなかった。

通りかかりの登山者にお願いして、剣ケ峰(3,026m)、蚕玉岳(2,979m)、朝日岳(2,975m)をバックに全員揃っての写真を撮って貰った。

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遠方は剣ケ峰、蚕玉岳朝日岳

   

剣ケ峰を登頂するだけの、時間的、体力的な余裕はないと判断して、肩の小屋辺りで休憩し、周囲の景色や山波を眺めて来た道を戻った。その途中で、穂高、槍、焼岳が眺められ、御岳、浅間も微かではあったが見えた。

 

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(左から)奥穂高岳、前穂高岳、常念岳、(前)霞沢岳

 

山荘へは10時過ぎに戻った。ベランダで持参の弁当を早めに済ました。昨日の悪天候で泊り客はキャンセルで来ず、二泊とも我ら5人だけの宿泊で、梶清管理人さんがお一人で世話をして呉れた。この日は多数の宿泊客の予約があるとかで、もう一方の管理人さんも来荘していたので、その方にお願いして、梶清管理人さんと一緒に山荘前で記念撮影が出来た。

 

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そうこうしている間に、バス運行が可能となり、「ほうのき平」行きの始発バス11時50分に乗車することが出来た。このバス乗車は我々5人だけだった。

「ほうのき平」バス停で、平湯行きの3人、高山行きの2人と分かれて下山した。

塚越 まとめ