GW入荘報告

200654()6() 40E中林、54Edu萩原、49S相川

200655()7() 35M布河谷、35C櫻井、35C竹内

 

54() 快晴

群馬総社(7:00)(8:15)土樽−(9:45)山荘(12:15)−長ツル尾根−(13:25)第1展望台−(14:10)第二展望台−(15:10)馬の背−(15:55)1385m地点。滑降開始(16:20)(16:50)日白ダム−(17:05)山荘

萩原さんに高崎、群馬総社に廻ってもらい土樽に向かう。快晴のGWで、関越道も車が続く。今冬は豪雪で、上越のスキー場にもまだ多くの雪が残る。剣持さんの庭もまだ雪の下。コブシと白モクレンだけがきれいに咲いていた。

毛渡沢沿いの林道の除雪の状況が心配だったが、例年と同じように、日白ダムまではすっかり除雪されていた。しかし、林道の両端は2mの雪壁で、所々に、除雪車でへし折られた倒木が水平に突き出ていて、異様な情景が見られた。ゲートの少し先に、根こそぎ引き抜かれた生木が道を塞いでいた。車で引っ張り、どうにか車一台が通り抜けられるスペースを確保し、先を急いだ。

日白ダムで車を降り、入荘の準備をしているところに、2台の軽トラックに分乗した67人の熊撃ちが到着した。彼らの一人の話のよると、4月の下旬に毛渡の吊り橋で山スキーヤーが一人遭難したとのこと。今年は、遭難も多い。

林道を塞ぐ倒木

日白ダム。除雪はここまで。

 

毛渡橋は使えない。

 

山荘の庭にもまだ2mの雪が残る。一昨年のGWには、雪の消えた庭にビニールシートを敷いて昼寝をしたのだが、今年はまだゲレンデ状態である。山荘北側と西側の雪除けフックを固定していたボルトが折れ、また、北西の角の屋根がずれてしまい、積雪の激しさを物語っていた。

庭にはまだ2mの積雪

ボルトが折れ、ずり落ちた雪除け

 

山荘の庭から望む残雪の万太郎山

雪囲いを外し、山荘に新しい空気を入れた後、ノコギリとスコップを持って林道の倒木を片付けに行く。車が通れるよう熊撃ちが片付けたようで、真新しい切り口の小枝が残っていた。

午後は長ツル尾根を登る。取り付きから30分はヤブこぎだった。まだ山に慣れていない運動不足の体に、このヤブこぎは辛い。第一展望台の手前から雪が出てくるようになり、残雪の山に春スキーを楽しみに来たとの実感が湧く。長ツル尾根から望む仙ノ倉谷や平標沢には黒々としたデブリが幾つも見られる。3月には、この山域でも何件かの遭難が報じられた。我々の慣れ親しんでいるフィールドだけに、残念でならない。ノボリカケ沢からも大きなデブリが押し出していて、仙ノ倉谷を乗り越えている。例年苦労する仙ノ倉谷の渡渉に利用できそうだ。平標沢の本谷も黒々としたデブリがスゴイ。3月には、かなり上の方からこの本谷に滑り込むが、危険な場所である。よく観察すると、一ノ越の下のダケカンバが点在する広い斜面を沢に入らないように真っ直ぐ下れば、雪崩の危険は少ないルートが取れるようだ。今後はこのルートにしよう。

好天に恵まれ、初日でまだ山に慣れていない体であるにもかかわらず、日白山が間近に望める1385mまで登ることができた。今日はここから、熊高尾根(熊谷高校の山岳部が使っていた尾根)の東側の沢を滑り、小松沢に出ることにする。ここの滑りはじめは比較的広い斜面で、ブナの木も点在していて雪崩の危険はないようだ。

小松沢の本谷は大きな雪崩が何度かあったようで、デブリが沢の両端に押しのけられていて、まるで雪をブルドーザーで押しのけたような様相だった。しかし、雪が途切れることはなく、日白ダムまで、久しぶりのスキーの感触を味わいながら滑り降りた。

 

 

55() 快晴

山荘(5:40)(6:40)仙ノ倉谷出合−(7:40)群大尾根取り付き点−(10:25)稜線−(13:10)平標山−滑降開始(14:40)(15:10)平標沢出合−(15:50)山荘

今日も快晴。ラッキーである。今日は仙ノ倉谷を詰め、群大尾根から一ノ越経由で平標山に登り、平標沢を滑る。

昨日長ツル尾根から偵察したように、ノボリカケ沢のデブリを使って仙ノ倉谷を渡渉する。平標沢の出合まで雪が途切れることはなく順調に進む。群大尾根は、末端から、尾根筋をたどる。登り始めてまもなく、真新しい熊の足跡を発見。熊も同じコースで登っている。エプロン(稜線に出る広いジャンクション部)まで2時間半。平標沢を眺めながらの登行であった。稜線は、僅かのヤブこぎはあったが、春の日差しを浴びて稜線漫歩を楽しむことができた。一ノ越までくると元橋からの数人の登山者に会う。仙ノ倉谷側では誰にも会わなかったが、ここまでくると雰囲気が異なる。山頂で一時間の昼寝。気持ちよかった。

ノボリカケ沢のデブリを使って仙ノ倉谷を渉る。

 

群大尾根で見た熊の足跡

 

平標山頂(相川、中林)

 

一ノ越から、眼下に広がるダケカンバの斜面を滑る。丑澤さんの「カンバの古木がある斜面は雪崩が出ない。」の教えが心強い。それでも、上部の状況を観察しながら慎重に滑り降りた。本谷のデブリが、左の沢からのデブリと合流し、その流れを止めた付近。高度計が1275m示すあたりで、オレンジ色のノルディカの左足兼用靴を発見した。3月の遭難者の遺品らしい。中林さんがザックに入れ持ち帰り、下山時に湯沢の警察に届けた。そういえば、山頂にテントがあり、本谷上部に数人の登山者が見えた。山の仲間が捜索していたのかもしれない。冥福を祈る。

平標沢本谷のデブリ

 

仙ノ倉谷も順調に滑り、7時間半の登りを1時間と10分で滑り降り山荘に到着した。布河谷さん、櫻井さん、竹内さんが入荘しており、ビールで再会を祝った。

 

56() 晴

山荘(5:55)−小松沢−(7:40)長ツル尾根第一展望台下−(10:25)稜線−(11:00)日白山(12:00)(13:30)日白ダム−(14:00)山荘

竹内さんは山荘で沈殿。5人で小松沢から日白山を目指す。

雪が多く、小松沢は何処でも渡れる。長ツル尾根の第一展望台の少し下に突き上げる沢状の斜面を登る。

日白山へ。(中林、竹内、相川、櫻井、布河谷)

 

第一展望台(相川、櫻井、萩原、中林)

 

三日続きの好天で、今日も春山を楽しめる。

第一展望台、馬の背と登り、11時に日白山頂に到着した。

長ツル尾根から平標沢を望む

 

長ツル尾根から平標沢を望むNo2

 

長ツル尾根の登り(相川、中林、櫻井)

 

馬の背(櫻井、中林)

 

日白山直下(萩原、布河谷、櫻井、中林)

日白山頂(櫻井)

 

日白山頂(布河谷)

 

仙ノ倉を背にして。日白山頂にて(相川、中林)

 

昨日に続き、山頂で昼寝をしたあと滑降を開始。一昨日滑り降りたルートよりもひとつ手前の沢に入り、途中で合流し小松沢に出て、日白ダムまで一気に滑り降りた。

日白山頂から滑降開始(中林、櫻井)

 

小松沢への滑降(布河谷、中林)

 

山荘に到着した後、雪除けなどを片づけ、中林、萩原、相川は山荘を後にした。

退荘(竹内、櫻井、布河谷)