白馬岳から鑓ケ岳鑓温泉山行記録
(35C)星野博明 
主幹:丑沢(28C) 山行文:星野(35C)
写真:望月(35C)、桜井(35C)、布河谷(35M)
協力:竹内(35C)
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パーテイ:丑沢經樹(28C)、桜井勝(35C)、望月恭一(35C)、
     布河谷源治(35M)、星野博明(35C)

H15(2003)年8月1日〜2日 天候 晴れ
池田山荘5:15発−猿倉荘(駐車場)6:41発/標高1250m 17℃
大雪渓口8:50発 イゼン着用1620m(高度計桜井布河谷計測値)
小雪渓 取付き昼食 12:05-12:50 2340m 18℃
白馬村営小屋着15:00\7700 2740m白馬岳山頂 16:50 2932.2m
小屋帰着 17.50 夕食バイキング

8月2日 晴れ/曇り
小屋発 5:30− 杓子岳 7:45−鑓ケ岳 10:00 2903m 17℃
鑓温泉分岐−雪渓−湿原−鑓温泉着13:20 入浴\400 14:00発
小日向コル1824m−中山沢−水芭蕉平−猿倉荘着18:22
 
 四駆のホレスターは快調に走っている。丑沢邸を5:15に出発し
、国道148号線の左手に木崎湖と青木湖を垣間見てパーテイの気分
は白馬へと準備が整った。丑沢氏と望月、布河谷、桜井、星野の
35年組みで竹内氏(35C)が見送りに専念してくれた。猿倉で入山
登録を済ませ、アイゼンを購入(\1000/4本爪)して6:41分に出
発した。
 白馬尻荘で小休憩をして行動開始の順化を確認し、必要物の購
入、白馬の紹介(高山植物の紹介)を取り入れ軽食を取った。
 大雪渓口でアイゼン着用し8時50分に出発。雪渓のいたる所に落
石が見受けられる。土砂による汚れも相当なものだ。10メートル
位のクレパスが散見される。憧れの白馬大雪渓も国際級に近付い
ているのか、丑沢プロンプターの言によれば雪量は例年より多い
のだとか。行列の後尾の方だ。中継休憩をとり、雪上で水の補給
を行う。各自500ミリリットル2本持っている。雪渓って我々の心を暖め
引き付けるから不思議だ。アイゼンで貴重な雪渓を蹴散らさない
配慮をしている人が我らがプロンプターだ。アイゼン無着用を通
している。
 11時大雪渓終了、脱アイゼン、2180mに達する。尽かさずハ
クサンフウロ、ヨツバシオガマ、キリンソウなどが迎えてくれた
。お花畠に突入。避難小屋上の水場でシナノキンバイ、イブキジ
ャコウソウ、ウルップソウを眺めながら戴く涌き水は格別だ。
 中部森林管理局と大町森林管理センターの共同標識2553m地点
を過ぎタカネツメクサ、ミヤマリンドウ、ミヤマオダマキが鮮明
な色で迎えてくれる。直ぐ馴染めるのだ。オタカラコウにいたっ
ては皆目憶えられない。パーテイの高山植物試験問題第一問に上
程され、気分転換と花への愛着の一石二鳥を図りながらついに白
馬山荘小屋に15時に着いた。2740m地点二食付き¥8800でOKだ。
 基地の小屋から白馬岳山頂へ散策を開始。砂礫地に生息する国
指定特別天然記念物のコマクサに会見できた。風景は杓子が南方
に、北方には小蓮華岳がかすかにみえた。白馬岳開発の恩人松沢
貞逸氏像をみて17時30分に山荘着、バイキング夕食で眠りについ
た。

 8月2日白馬村営小屋発5時30分。快晴。稜線の縦走路に出ると剣
岳、立山連峰が鮮やかに見える。振り返れば白馬岳の山頂2812m。
気温12℃。視界不良。稜線下の長野県側を覗けばアルペンアスタ
ーが微笑んでいる。小鑓2830mにたどり着き一息入れて白馬鑓ケ岳
に9時20分到着。2903m、17℃。立山方面は見えるが、何故か後立
山の五龍や鹿島槍は雲のベールで見えない。
 鑓温泉分岐に10時23分着。白馬三山への思いを残し、不帰嶮へ
の縦走は文字だけの確認で済ませ、鑓温泉への下りについた。降
り始めると直ぐお花畑でチングルマに見とれ、ハクサンコザクラ
を確認し、トモエシオガマに注意を向けていると11時26分雪渓に
出会う。5分ばかり雪渓を踏みしめると大湿原のお花畠だ。タテヤ
マキンバイやチングルマが咲き誇るなかに雷鳥を2匹発見、見入る。
 念願の鑓温泉にやっと到着、入浴料¥400なれど露天の硫黄泉に
入る。疲れが取れたのが新たな疲れを呼ぶのかは不明なれど効能
は大書きしてある。猿倉から登って雪渓と花を眺め、野天風呂に
入って泊まって帰るのも一方か。温泉を出発し雪渓を高巻く。土
石流が雪渓を切り離した所には新たなルートが作ってある。
 杓子沢の雪渓に14時30分入る。雪量多く、ルートは大幅に変更
されている。雪渓に別れを惜しむ。草付きの中に低木が混じり始
める。タテヤマウツボソウの紫色に注目し、タヌキラン(花が狸
の尻尾に似ている)の名前を教わりながら、<まじめに行こう>
を合言葉に勝手な休憩を戒められる。素人には後で解かるが、本
道は長く時間が掛かり油断できないと悟る。
 雷岩(三平平)16時。遠望絶景大雪渓を見上げると鑓温泉が目
の前に見える。小日向のコル1824m水芭蕉とキヌガサソウの群落。
少し下って日光キスゲの群落にイワウチワが興を添える。中山沢
、長沢接近点のぶな林を抜けて登山道口に出18時22分猿倉荘に到
着。帰路白馬村の<倉下の湯>なる塩の湯で心身ともに癒された
事を付記しておこう。   終わり

前槍ヶ岳尾根より菅平、根子岳方面

白馬遠望

白馬遠望2

白馬頂上

剣、立山

チドリソウ

クロユリ

ウルップソウ

オダマキ

コバイケイソウ

タカネシオガマ