角間山スキー登高   2002.1.30  丑澤(28C)記、桜井(35C)、布河谷(35M)

<再会> 1/28
 角間山にスキーで登りたいと布河谷君と桜井君がいっていた。「うんいこうよ」「わけないよ」。
 角間山は、行き慣れた民宿”わたらせ”から良く見えている山である。昔の仲間なら、スキーで湯ノ丸山に登って角間峠に滑り降りて、ついでに角間山に登って帰ってきた事もあったくらいである。

角間山
民宿わたらせから望む角間山 (写真をクリック)
 二人は仕事の関係で1/28の夕方までに”わたらせ”に入る予定であった。私は暇だから1/28早めに”わたらせ”に入り、午後一人で湯ノ丸スキー場へ出掛けていたのである。一休みしてコーヒーを飲んでいたら、布河谷君がウロチョロしていた。スキーはすぐ止めて二人で、鹿沢国民休暇村のホテルの風呂に入りにいった。雪の露天風呂は寒かったが気持ちよかった。
 明るいうちに宿に帰って、雪道だから桜井さんあまり遅くならないほうがいいね、と話し合っていたら、そこに見慣れた桜井さんの車がきた。以外に早く「やあ、やあ」と全員合流できたのであった。

<偵察> 1/29
 この2、3日の積雪は40〜50センチ。おまけに雪降りであった。まあいいや行けるところまで行ってみよう、とわたらせのおばちゃんに<にぎりめし>の弁当をつくってもらい9時頃出掛ける。
 ルートは宿の近くから牧場の柵を越えて宿から見える斜めの道を行くだけである。ラッセルは結構あるが、新雪は軽くたいした事もない。それに若い二人は元気である。15〜20分程左に回りながら進むとやや広く開けた場所に出る。昔のスキー場跡である。リフトの鉄柱が錆びて立っている。広場の隅にはレストハウスの建物がそのまま残っている。この間まで営業をしていた雰囲気である。その広場には”猿飛佐助修練之地跡”の立派な碑が建っている。このあたり、5月ならカッコウ、ホトトギス、ツツドリが鳴き、ウグイスが限りなく鳴いてワラビや山菜があり、新緑の頃は素晴らしい所である。澤をまわりこんで上がったところにもスキー場の面影があった。ここは一番後まで動いていたリフトがやはり錆びて残っていた。その辺りからは広く緩い斜面でどこでも勝手に歩けた。
 左手にあずまやがあるはずだと思って先に進む。少しピッチが落ちてきたようである。木の茂みがあずまやに見えたりする。小高い丘を登って左手の窪みにあずまやは有った。昔、萩原先生と奈良場先輩が山スキーの帰りにラーメンを作って食べた所で20年ぶりである。そこからやや勾配がきつくなった時に若い人が(埼玉県草加市の人)「ラッセル有り難う御座いました。」と言って追い抜いていった。
 右手には牧場の境がバラ線で区切られているのが見える。角間峠はそこからすぐだった。若い人は湯ノ丸山目指して登っていった。峠には標識とて無いが、嘗て標識が下がっていた門柱のような柱がたっていた。眺望も無い。ただ、向こう側の林が(もしかしたらしらびその森)が雪を覆って綺麗だった。時間は11:30。早速、雪の中だったがにぎりめしの昼食を頂き、角間山の取り付きの斜面を少し登って引き返し、今日の偵察はこれまでとする。
 シールをはずす。雪が多いのでブッシュもなくどこでも滑れる。トレースに入るとスピードが出るので、誰の跡も無い新雪が気持ちいい。ほぼ三時間の偵察も、下りは桜井君の気持ちよさそうなボーゲンを見ながら30分で”わたらせ”に辿り着いた。
 午後は鹿沢ハイランドスキー場に風呂の道具を持って出掛けた。風呂は結局紅葉館の風呂に入って帰った。

丑澤
丑澤(28C)(写真をクリック)
浅間山
浅間山を背に 布河谷(35M)、丑澤(28C)(写真をクリック)

<角間山 スキー登高> 1/30
 天気はあいにく雪降りだった。山も見えないが、昨日偵察しておいたので再びおにぎりを作ってもらい出掛ける。
 早く出るつもりがやっぱり9.00頃になってしまった。しかし、心の中では今日は角間山に登ろうと思っていた。峠に着いたのは昨日より30分早かったが、おにぎり弁当を食べてから登ることにした。周りのの木々は霧氷で、それこそこの世の物とは思えぬ位綺麗だった。角間の斜面を登るに従い迎える木々は美しく、まずカメラを出す。遠くには浅間山の噴煙が青空に白く舞い上がっている。今朝ほどから続いていた雪はいつの間にか止んで、いい天気に晴れ上がってきた。長い斜登高にキックターンを1、2回繰り返して稜線に出る。北アルプスははっきりしなかったが、目の前に湯ノ丸、烏帽子、そして東篭の登山から浅間山に続く山々や上州の山々が良く見えていた。東南に頂上目指して稜線漫歩(シール外してパイプの煙、輝く尾根に春風そよぐ−)の感じとはこんなもんだ。
 頂上は稜線のはずれの森のこんもりした高みだが、これが大変だった。森の入り口迄スキーを履きそこでデポしてストックだけで薮に入る。雪が深く胸まで潜り、大変な薮漕ぎだった。南側の稜線に出て大きな岩に沿って登る。頂きには薮は無く、岩の露出した実に眺望の良い所だった。嬬恋村の標識が比較的に新しかった。待望の角間山山頂である。眼下に民宿”わたらせ”も見える。もう午後三時に近かった。しかし日が延びてもう何時でもよいという感じである。
 さて再び薮漕ぎでデポ地点に戻り、稜線を少し登り返すところまでシールを着けたまま戻り、そこでシールを外しいよいよ滑降である。広い斜面を右手にトラバース気味に各々勝手に滑り峠に戻る。”わたらせ”に帰ったのは午後4時半頃だった。二人は帰ることとして、私はもう一泊お願いして紅葉館の風呂に行った。
  

布河谷、丑澤
布河谷(35M)、丑澤(28C) (写真をクリック)
桜井、丑澤
桜井(35C)、丑澤(28C) (写真をクリック)