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環境汚染


■おトク

これはある電力会社のホームページから抜粋した文章です。

蛍光ランプをひんぱんにつけたり消したりするのはランプの寿命を短くします。でも、最近の蛍光ランプは寿命が長くなっています。こまめに消灯をするほうが、電気料金からみてもおトクです。


さて、おトクとはどんなものなんだろう? と思ったことから、論理の飛躍かもしれませんがこのページを書くことにしました。

ここの項目は電気講座の主旨からはいささかどころか、相当かけ離れています。
しかし電気を消費する、人間が生活する、という行為がどのようなものなのか、時には考えてみるのも良いでしょう。こんなことを書いてはいますが、かく言う私自身も環境を汚染している一人であることは重々承知しています。


■環境汚染

科学の発達は必然的に環境汚染をもたらします。

日用雑貨品にはプラスチックが多く使われています。
そのプラスチックは限りある資源の石油から作られるのです。

自動車は仕事に、遊びに、もはや欠かすことができません。
トラックがなければ工場から製品を出荷することも、港から新鮮な魚を市場に輸送することもできず、ひいては物価に相当深刻な影響を与えることになるでしょう。
いうまでもなく自動車を運転すれば大量のガソリンが、消費され有毒な排気ガスを撒き散らすのです。

買い物でストレスを発散する人がいます。
しかしせっかく買ってもたいして使われず、捨てられる物も多いようです。
プラスチックなど化学合成品は土に埋めても分解はされません。
パソコンを使うということは大量の紙、化学合成されたインク(トナー)を大量消費することでもあります。

ちょっと考えればすぐわかるように衣食住、日常生活すべてにわたって私たちは環境を汚染しているのです。
消費するということは、どこかで、誰かが消費された廃棄物を処理しなければならない、ということでもあります。
工業製品を廃棄するということは大量のエネルギーを消費することになりますし、大気や水への影響も無視できないのです。

かつては消費は美徳のような風潮もありました。
その反動からか、今では省エネ、リサイクルです。
しかしリサイクルはリサイクルで、条件によっては製品をあらたに作る以上にエネルギー、労働力、設備にコストがかかる場合もあります。

このコンテンツでは電気の基本について講釈めいたことを書いています。
電気は作るのも、使うのも環境を汚染するのです。
発電には水力、火力、原子力を必要とします。
ダムを作れば森林は破壊され、火力・原子力は大気汚染につながります。

電気器具の買い換えもまたしかり。
電気製品には大量の金属、化学合成樹脂で作られているのです。

冒頭にあげたこの文章・・・

蛍光ランプをひんぱんにつけたり消したりするのはランプの寿命を短くします。でも、最近の蛍光ランプは寿命が長くなっています。こまめに消灯をするほうが、電気料金からみてもおトクです。

ごく短時間なら、わざわざ電気器具のスイッチを切ることはかえってマイナスにもなります。
なぜなら電気器具というものは、スイッチを入れた瞬間はその電気器具の表示以上の電力を消費することになるからです。
(100Wの電気器具でもスイッチを入れた瞬間には100W以上の電力を消費するということです)
そして例えば蛍光灯は、1回の点灯で寿命が10分縮むと言われています。

さて、どちらがおトクなのでしょうか?

◇ ◇ ◇

私は省エネ、環境汚染と口では唱えつつも、実際には知識をどれだけ持っているのでしょう?
地球温暖化、酸性雨はどうして起こるか、起こると生活や生態系に、どのような影響を与えるのか
車の排気ガスには一酸化炭素をはじめとする有害物質がどれほど含まれているのか

石油の燃焼では発ガン性物質も発生します。
しかし、それらがどの程度の量なのか、どのくらいの期間、体内に入ると危険なのか

家庭用のガスには天然ガスやプロパンガスがありますが何が違うのか、長所・短所は何なのか
放射性物質とは何か、どのくらいの量で汚染されれば、有害なのか・・・・・等々

環境汚染が叫ばれるようになってから久しいものがあります。
しかし、それにしては私達の知識は具体的な知識ではなく、相当あいまいなものではないでしょうか?

人のせいにするつもりはありませんがマスコミをはじめ、関係する企業や監督すべき官公庁はもっと積極的に具体知識を広めるべきではないでしょうか?
この問題は政治家や企業だけの問題ではなく、私たちのごく身近な問題なのです。


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