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音圧


ウチのスピーカーは3Wayで、高域・中域にはボリューム(アッテネーター)があるよ

そういわれる方もいると思います。
それはウーハを基準としてスコーカー、ツイーターの音圧レベルを補正して好みのレベルを作るためです。
スピーカーのカタログを読むと周波数特性、入力電力などと一緒に音圧レベル 88dB などという表示があります。

スピーカーはアンプから入る電気信号を音響信号(実際耳で聞こえる音)に変換する道具です。
音圧レベルとはカンタンにいえば、その変換効率を指します。
ついでにいいますと、スピーカーの電気信号⇒音響信号の変換効率は極めて悪く、電気信号の1〜数%が実際の音になるにすぎないのです。

音圧の測定方法はスピーカーに1Wの電気信号を加え、スピーカーの前方1m のところに置いたマイクにどれほどの大きさの音が入るか、ということで調べます。(つまりこれは、そのスピーカーは1Wの電気信号でどれだけ大きな音響音が出せるか、ということでもあります。)

変換効率はスピーカーによってかなりの差がありまして、大体85〜95dB位の差があります。
dB(デシベル)とはこの効率の単位と思ってください。

たかが10dBというなかれ。

アンプの出力は電気出力、スピーカーから出てくる音は音響出力となります。
85dBのスピーカーに100Wの電気信号を入力したときの音響出力と、95dBのスピーカーで10Wの電気信号を入力したときの音響出力は同じなのです。つまり95dBのスピーカーの電気出力→音響出力の変換効率は85dBのスピーカーのそれの10倍高いのです。
10dBの違いだから10倍というわけではありません。

dBの違い  3  7 10
効率の違い  2  5 10
dBの違いによる効率の一例です。効率の違いの数字の常用対数を10倍したのがdBになります。
5倍でしたら正確には 10×log(5) = 6.9897 になります。

3dBの違いは効率では2倍の差になります。
これが何を意味するかおわかりでしょうか?
スピーカーの効率が高ければアンプの出力は小さくとも良い、ということなのです。

でもむやみに効率を高くすることはできません。
効率の高さと周波数特性は相反する要素があるのです。

特に小型スピーカーでは周波数特性を良くするため(小型スピーカーでニガテなのは低域再生です)、効率を犠牲にする場合が多いのです。


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