音波
■音波
音波は1秒間に約330m進行する波です。人間の可聴周波数(聞こえる周波数範囲)は低い方は約20Hzから、高い方は15000〜20000Hz位、までで、これを可聴周波数と言います。ちなみに20000Hz(20KHz)以上を超音波といいます。
残念ながら可聴領域は年齢と共に次第に狭くなっていきます。
周波数とは1秒間あたりの振動数を指します。1秒間に10個の山(あるいは谷)ができる場合、周波数は10Hz(ヘルツ)です。
左の波形が1秒間で起こったなら、これは2Hzです。 一つの山(谷)から次の山(谷)へ行く時間を周期といいます。 周期はその周波数の逆数になり、2Hzの場合は1÷2 = 0.5秒になります。 周期(秒) = 1 ÷ 周波数(Hz) |
また山(谷)から次の山(谷)への長さ(時間ではなく、純粋な距離です)を波長といいます。
波長は1秒間に波が進む距離を周波数で割ったものです。
音波が1秒間に進む距離は音声では温度条件などによって変わってきますが、光(電波)では常に一定です。
音速(距離(m)) = 周波数(Hz) × 波長(m)
周波数 = 音速(距離) ÷ 波長
波長 = 音速(距離) ÷ 周波数
音波は1秒間で約330m進みます(音速)。ですから、2Hzの音波の波長は 330(m) ÷ 2(m) = 165(m) になります。
ちなみに電波と光は同じ速度で、1秒間に約30万Km(3億m
= 300,000,000m)進みます。
あるFM放送局の周波数を100Mhz(100メガヘルツ =
100,000,000Hz)とすると、波長 = 300,000,000 ÷ 100,000,000
= 3m となります。
また波の高さを振幅といい、これはその波の大きさになります。
音声でしたら、音の大きさを表します。
■音圧レベル
ここでいう音圧レベルとはスピーカーの音圧レベルとは少々違います。こういうものなのかと軽く考えてください。
音圧レベル 大きさ 音圧レベル 大きさ 0 最低可聴限界 80 乗用車(80km/h・3m) 20 無人のスタジオ 100 大オーケストラの最大音量 40 静かな住宅 110 ロックコンサート 60 話し声 120 地下鉄(最大可聴限界) 70 乗用車内 140 ジェット機(3m)
■耳の感覚
人間の耳は厄介な特性を持っていまして、同じ大きさの音でも周波数によってよく聞こえたり、聞こえなかったりします。
音の大きさと周波数の関係についてはロビンソン・ダドソンの等ラウドネス曲線というものが知られています。
10dBの音は400Hz〜2000Hz位の範囲は同じ大きさに聞こえますが、400Hz以下の周波数になると急激に聞こえにくくなっています。 同じ大きさにもかかわらず、聞こえにくくなるのです。 ところが音の大きさが50dB位ですと200〜20000Hz(右端)位の範囲で平とはいいませんが、ほぼ同じくらいの大きさですね。 このように音は小さくなるほど、低音が聞こえにくくなるのです。 《注意》 くどいですがこれは音の大きさを10dB、50dB、100dBと一定にしたときの『聞こえ方』を指します。 聞こえ方ですからあくまで感覚上のものです。 |
■楽器の周波数
楽器の周波数範囲は意外なくらい狭いものです。
この図は代表的なジャズ楽器の周波数範囲です。
音には基になる音とそこから出る倍音というものがあります。簡単にいえば100Hzの楽器でもその倍200Hzの音がわずかですが常に出ているのです。この倍音が音色にハリやツヤを与えるのです。下の図は基の周波数だけを表したものですが、さすがにピアノだけは音域が広いですね。