300B回路図
ごらんのとおり何の変哲もないごく普通の回路です。真空管は、12AU7(パラレル)+12BH7(パラレル)+300B+5AR4です。初段のカソードには、抵抗(1KΩ)だけでケミコンはありません。この状態ですと初段管の内部抵抗が上昇してしまいますが、パラレル接続なので、良しとします。
整流管は、5U4Gと比較して5AR4としました。始めは半信半疑でしたが、整流管によって音質は確かに変わります。ただ、良いとか悪いとかと言うものではありません。好みもありますので、あえてこれ以上申し上げません。
さて最初からこの回路ではありませんでした。
最初はフィラメントはAC点火でしたし、オーバーオールのNFBをかけていました。(約6dB)ところが・・・・・・。
<ヒューズが飛ぶ>
ヒューズが飛ぶなど論外、と思っている都合上これは実にまずいことです。スイッチを入れるとすぐ飛ぶのではなく、使っているうちにしばらくすると飛ぶことがあります。必ず飛ぶわけではありません。配線に異常はありません。さんざん悩んだ末に「ひょっとしたら三段NFBなので高域か低域かはわからないが、どこかで異常発振しているのではないか」と思うようになりました。そこでオーバーオールから局部式に変更した次第です。(約9dB)それからはヒューズが飛ぶことはなくなりました。しかし、本当の原因はいったい・・。
<DC点火にする>
大学生の時作ったVT−52はちゃんとDC点火していましたが、AC点火の 方が音がのびのびする、などと言う製作記事にたぶらかされて(失礼!) AC点火で作りました。 しかし・・・。さすがにハム音が気になる。そこでブリッジ整流にケミコン 1個の一番簡単な回路でDC点火にしたところ、一応ハムについては解決しま した。 しかし・・・。スイッチを入れると「ブーン」と言うハム音がしまして、 300Bが動作し始めるとこの音は消えます。どうも気分がよろしくない。 ところが何気なくC、Rで普通の平滑回路にしたところブーンも消えました。 いったいこの原因はなんなのでしょう? これは、AC点火の時でも起こりました。 フィラメントが温まるまでの間、何らかの過渡現象(?)がおきて出力 トランスに50Hzが重畳されるとしか思えません。ご存知の方がいれば ご教授ください。 点火方式(ACとDC)で音が変わるかと言われれば、信ずるものは 救われる・・・・・? いやいや、そ〜ですねえ、ちょっとわかりませんよ。とショージキに告白して おきます。(それとも私の耳が鈍感なのかも)
<次の課題>
どうも電圧増幅二段と言うのはイマイチ ? ですね。なんとか一段で ドライブできないものか、しかし6AU6、6267のような五極管は 使いたくないし、トランス結合では初段管に適当なものが見当たらないし、 12AX7ではドライブ能力がないし・・・。などと思っています。 それとも、別のヤツをまた作るか!?